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2020年5月 4日 (月)

バフチサライの泉

自転車でミゾに落ちて、ただいま軽度のギックリ腰。
べつにそれで困ることはなにもないじいさんだから、よろこんでひきこもりしてますけどね。

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知り合いのO君(彼はこのブログでは有名な財閥の御曹司だ)に録画を依頼していた「バフチサライの泉」が届いた。
これはNHKのBSで放映されたロシアのバレエだけど、ちょうどわたしの引っ越しとかち合って録画できなかったのだ。
それで彼に、録画しといてよ、ついでにブルーレイに焼いといてと頼んでおいたものである。
O君はバレエに興味はないはずだから、なんでわざわざわたしが依頼してきたのか不思議に思ったんじゃないか。
いまからその理由を述べるから、耳の穴かっぽじってよく聞けえ。

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わたしがバレエの権威になろうと無謀な大望を抱いたとき、参考のために「これがロシア・バレエだ!」という本を読んだことは、このブログに書いたことがある。
その本のなかで、ロシア・バレエの重要なレパートリーとして名前の上がっていたのが、この「バフチサライ」なのだ。
本の内容はほとんど忘れていたけど、このタイトルだけはずっとおぼえていたので、わたしはそれをぜひ観たかった。

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最近のBSプレミアムシアターで放映されたバレエは、「メリー・ウイドー」、「ヴィクトリア」など、わたしの好みじゃない作品が多かった。
「バフチサライ」はひさしぶりの本格的なロシア(マリインスキー)バレエなのだ。
予想にたがわず、恋のさやあてで殺し合いまでするふたりの美女が、容貌といい、スタイルといい、ふるいつきたくなるようなイイ女。
背景を彩るコール・ド・バレエ(その他大勢組)にしても、絶世の美女ばかりなので、わたしはロシアのバレエ団では、容姿も入団の絶対条件になっていると確信してしまったくらい。

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ここに載せたのはネットで集めた「バフチサライ」の写真だけど、かならずしもマリインスキーの舞台ではありません。

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ところでこの舞台で一方のヒロインを演じたのは、霊長類最強女子といわれた吉田沙保里選手似のヴィクトリア・テリショーキナさんだ。
以前のこのブログで、彼女はお姫さま役よりも、男をたぶらかす魔女のような役柄が似合うと書いたけど、「バフチサライ」はおへそ丸出しのハーレム・ファッションで、王様の寵愛をめぐり、嫉妬にかられて、新参の愛妾を刺し殺してしまう勝気な第一夫人の役。
どっちかというと「石の花」の銅山の女王と同じ系統のヒロインなので、彼女も水を得た魚のようである。

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恋仇を刺殺したあと、彼女も塔の上から突き落とされて処刑されてしまう。
あとに残った王様は、自分が愛したふたりの女を想って、はらはらと落涙するという話なんだけど、ヒロインふたりが舞台から消滅してしまっては、なんか最後がちともの足りない。
しかしストーリーなんかあまり重要視されず、ひたすら美女たちの踊りに陶酔していればいいのがバレエなんだから、つべこべいうのはよそう。

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というわけで、O君に録画してもらったブルーレイ・ディスクは、めでたくわたしのコレクションに収まったのでありました。

追記
このバレエはウラノワとプリセツカヤという、ふたりの有名ダンサーが共演した珍しい映像があるというので、それっとYouTubeに当たってみた。
バレエの舞台をとらえたものではなかったけど、物語を
25分ほどに要領よくまとめた1953年の映画が見つかった。
ここでは新しい女に気をひかれる王様から、あの手この手で愛を取り戻そうとするのに、ぜんぜん相手にしてもらえない第一夫人のプリセツカヤが哀れである。

このバレエはロシアではよく知られた古典作品らしく、部分的なものを含めれば、YouTubeにはほかにもいくつかの「バフチサライ」が見つかる。
ただしこうやってべつの映像を見ていくと、相対的にテリショーキナさんの評価が下降してしまうのは困ったもの。
ロシアに美人の種は尽きないし、わたしもまだまだ気の多い男だもんで。

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