韓国に謝ろう
たまには本でも読もうと、本屋で見つけてきたのが、ネトウヨの論客である百田尚樹サンの「今こそ韓国に謝ろう」という文庫本。
わたしはこの人の過激な主張が好きではないので、ふつうなら買ってまで読もうと思わない本だ。
でもヒマだし、近くの図書館は6月いっぱい休館だというので、苦し紛れに文庫本ぐらいいいだろうと、本屋でちらりと立ち読みしてみたら、韓国に謝ろうという冒頭の部分は、逆転の発想で、皮肉がいっぱいのユーモア小説みたいでなかなかおもしろかった。
ヒマつぶしには使えるんじゃないか。
で、こいつを購入して、帰宅してじっくり読んでみたら、おもしろかったのはまさにわたしが立ち読みした冒頭の部分だけ。
読み進むうちにいつものネトウヨ的文章になって、皮肉はほんのつけ足し程度になってしまう。
内容が間違っているわけではない。
ただし、そのほとんどはわたしもすでに知っていることなので、ヒマつぶし文学にするためには、謝罪しているようにみえて、じつは相手をけなすというテクニックを、もっと磨いてくれなければいけない。
そして最後までそれで押してくれなければいけない。
とちゅうからまじめに韓国をけなす文章になってしまっては、わたしのヒマつぶしになりようがないのだ。
全編が冒頭並みなら漱石の「吾輩は猫である」みたく、時間つぶしには最適な読み物になったかもしれないものを。
ま、時間は余っているんだし、700円ぐらいのはした金で文句をいいませんけど。
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