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2020年7月25日 (土)

長篠の合戦

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テレビを点けたら、たまたまNHKのBSで大歴史実験という番組をやっていた。
有名な織田信長と武田勝頼の、長篠の合戦を検証しようということで、じっさいに合戦のあった長篠の古戦場まで出かけて、地元の乗馬クラブや火縄銃愛好会の人たちの協力のもとに、信長が勝利をおさめることが可能かどうかという実験をしてみせる。
可能かどうかといったって、現実に信長は勝っているんだからあまり意味がなさそう。
でもわたしも歴史好きだから、ついつい引き込まれてしまった。

この合戦は、当時最強といわれた武田騎馬軍団が、信長の射撃隊のまえにあえなく敗北したことで知られている。
つまり騎馬武者の突撃能力を過信する旧弊な組織と、火縄銃という最新兵器を駆使した進歩的な組織の激突ということで、現代に生きるわたしたちにもいろいろ示唆されるところの多い合戦だった。

まず乗馬クラブの協力で、当時の日本のウマはどのくらいのスピードで走れたかを調べてみた。
出てきたは西部劇でおなじみのスマートなウマではなく、でっぷり太った愛嬌のあるウマである。
当時の日本のウマはそんな体型だとしても、なにしろ戦国時代だから、軍馬には選び抜かれた駿馬も多かったはず。
これで重い鎧をつけた侍を乗せたまま、50メートルを何秒で走れるかどうか実験するんだけど、50メートルってのはナンダ?
これでは最初から火縄銃の射程距離じゃないか。
じっさいには武田騎馬隊はもっと長い距離を走ったと思う。

そのへんはまあ、ウマが現在より健脚だったということで帳消しにして、つぎは火縄銃で連射ができるかどうかの実験だ。
よく知られているように、信長はここで狙撃手を三段構えに配置し、一段目が発射したらつぎに二段目、つぎは三段目、撃ち終えた兵士はすぐに次弾の装填にかかるという具合で、連射のできない火縄銃の欠点をおぎなったとされる。

そんなことが可能かどうか、火縄銃愛好会の協力を得て実験するんだけど、愛好会というのは趣味でやっている人たちで、弾込めをするのを見ていると、じれったくなるほど時間がかかる。
それに比べると信長の射撃隊は、なにしろ戦国時代だから、徹底的に訓練されていたにちがいない。
一回の弾込めに
20秒かかるとしても、それが三段構えなら、おそらく10秒間隔ぐらいの連射も可能だったんじゃないか。
とくに最初の射撃は、すでに準備ができているのだから、時間はかからない。
冷静な指揮官が相手を十分にひきつけてから射撃命令を下せば、最初の三段だけで、武田騎馬隊はほとんど壊滅状態に陥ったと思われる。

この番組の出演者はなぜそういうことに疑問に感じないのか。
と考えたところで、そうか、これは脚本のあるバラエティ番組だったなと思い当たった。
こんなものにまじめな顔でいちゃもんをつけているわたしが恥ずかしいワ。

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