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2020年7月 3日 (金)

Siri

1002

わたしの好きなロシア人ユーチューバーのマリアちゃんがSiriと会話していた。
Siriというのは、アップルの端末を持っている人ならだれでも知っている人工知能アシスタントのことで、なにかしてほしいことやわからないことがあったら、端末に向かってこれこれしかじかと話すと、人間のかわりに実行してくれたり、答えを音声で教えてくれるというものだ。
2001年宇宙の旅」のHAL9000が、いよいよ実現したようなものではないか。
そういえばこの映像のなかで、マリアちゃんが「なにかおもしろい映画を教えて」というと、Siriは、「
2001年」なんかどうですかと返事していた(生意気!)。

ヒマをもてあましたマリアちゃんは、Siriで遊ぶことを思いつく。
具体的には人工知能と会話して遊ぼうというのである。
行き当たりばったりで話しかけたら、Siriはどんな返事をするだろう。

マリア/Siriには恋人いるの?
Siri/いえ、わたしは草食系アシスタントです。
Siriの返事はなかなかそつがない。

マ/なにかおもしろい話をして。
S/まえに一度しました。このつぎはあなたの番です。
創造的な話は苦手とみえて、Siriはマリアちゃんにボールを投げ返す。
マリアちゃんが同じお願いを繰り返すと
S/わたしの言葉は、いちど話すと風のなかにはばたく鳥のように飛んでいくんです。
これはスゴイ。Siriは詩人であるようだ。

マ/ロシア語わかる?
S/設定で変えられます。
マ/愛してるを英語に翻訳して。
S/
I love you.
まあ、すでに音声翻訳があるくらいだから、Siriにとってこのくらいは朝飯まえだろう。

マ/わたし彼氏がいないんだけど。
S/恋は焦らずです。待つ身は長いといいますから。
これ、日本語の勉強にも使えるんじゃないかと、マリアちゃんはしきりに感心する。

マ/Siri、あなたのことが好きよ。
S/あなたはわたしの翼の下を吹く風。
相手がマリアちゃんのような美人でなくても、おそらくどんな女の子にも同じ返事をしてるんだろうなあ。
わたしが同じことをいったらSiriがどんな返事をするか興味があるけど、後述するような理由でしてみなかった。

マ/Siri、遊ぼう。
S/そうですね、しりとり、なぞなぞ、ジャンケン、早口言葉、ものまね、おみくじ、何をしましょうか。
スゴイとマリアちゃんも感心していたけど、じっさいにものまねをしてというと、うまくはぐらかされてしまう。
さすがにSiriは音声まで自由に変えられるようにはできてないようだ。

それにしても、これはいったいなんなのか。
ほんとうにSiriが自分で考えて答えているのか。
あらかじめ内蔵された膨大なテキストの中から、適切なものを組み合わせて答えているだけじゃないのか。

ヒマなマリアちゃんはしつこく頼み込む。
マ/なにかおもしろい話をして。
S/むかしむかしおじいさんとおばあさんがいて・・・・森のなかでオオカミに出会いました。
あらかじめ用意されたおもしろい話がこんがらがっているようだ。
これが現時点での、人工知能の限界なのかもしれない。

それを確認するために、わたしが自分でいろいろ質問してみればいいんだけど、わたしは一度もSiriを使ったことがない。
そういうものがあることは知っているけど、なんせいいトシをしたじいさんが、ひとりでスマホに向かって話をしていたら、一歩まちがえば病院に連れていかれてしまう。
だいたいわたしって、電話で話すのも好きじゃないもんね。
でもマリアちゃんの映像を見るかぎり、まだまだ、わたしが生きているあいだは、人工知能がHAL
9000になるには先が長そうだ。

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