ラ・バヤデール
たまにはバレエでもということで、昨夜は録画してあった「ラ・バヤデール(La Bayadere)」を観てみた。
深刻な全生園の話題から、あっという間にノーテンキな話題になっちゃうから、わたしのブログってアクセスが増えないんだよな。
それはともかく、その結果つまらない大発見をした。
このバレエについて、おおざっぱなあらすじを説明すると、インド(!)の王宮に美しい踊り子がいて、国王のせがれ、つまり王子さまといい仲だったんだけど、身分が違うっていうんで、王子さまには親父の見つけてきたべつの婚約者がいた。
踊り子との仲を絶ち切れない王子さまに業を煮やした婚約者は、結婚式の場で毒蛇を使って踊り子を暗殺しようとする。
踊り子には横恋慕する大司祭というのがいて、これが毒消しの秘薬を勧めるんだけど、踊り子は王子さまへの愛をつらぬいて敢然と死におもむく。
このあと「ジゼル」みたいに、死んだ踊り子が迷って出る場面もあるんだけど、それはあまりおもしろいエピソードではないから、わたしにはどうでもよかった。
録画したのはミハイロフスキー・バレエのもので、ヒロインを演じるのは、ボリショイ劇場で硫酸事件というものがあったとき、一方の関係者とされたアンジェリーナ・ヴォロンツォーワさん。
せつなげな表情といい、ほどほどに脂肪のついたやわらかそうな肉体といい、飛び抜けていいわけでもないプロポーションといい、日本人好みのいいオンナ、と思うのはわたしだけかしら。
このバレエはロシアのバレエだけど、有名なのでいろんなバレエ団によって演じられていて、YouTubeではいくつかの異なる舞台を観ることができる。
わたしの大発見というのは、ヒロインが暗殺される結婚式場の場面でのこと。
ここは王宮ということで、豪華絢爛たるセットのまえに、国王夫妻、せがれの王子さまと婚約者、大司祭や女官や衛兵が勢揃いして、はなやかな宴がくりひろげられる。
ボリショイ版なんかだと、舞台の背後に女官たち、さらにその後ろに槍をもった衛兵が控えているのがフツー。
録画したミハイロフスキー版では、女官たちの後ろにインドの民族服を着た男女が数人立ってるんだけと、サリーを着た八等身の女性たちが、彼女らはたんなる添えもの役にすぎないのに、じつに本物感がある(最後の写真)。
ほかの舞台が学芸会にしか見えないくらいだ。
これはわたしだけの感想かも知れないし、正直いってバレエの踊りそのものには関係ないことである。
だからこそわたしの大発見なのだ。
ええ、ホント、つまらないことなんですが。
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