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2020年11月19日 (木)

ビジョン

朝、なにげなくテレビを点けたら、初の南北首脳会談、知られざる舞台裏という番組をやっていた。
金正日サンと金大中サンが揃い踏みをした朝鮮半島のことらしいけど、もうふたりともあの世だし、彼らがノーベル賞をもらったからといってなにか好転したわけでもない。
この番組のなかで、“豊田” 大中サンがクリントン大統領にいっていた。
ベトナムを見よ、力で屈服させようとして、けっきょくアメリカは敗北した。
しかし戦争が終わると、いまやベトナムも親米国家だ。
北朝鮮の場合も、支援をして、宥和政策でこちら側に引きずり込んだほうがよい・・・・
うん、まんざら説得力がないわけでもないな。

金大中サンは世界の常識の逆をいって、北朝鮮に支援物資の米を与え、おかげでひと息ついた北朝鮮が核兵器の製造を押し進めたものだから、米を核に変えた錬金術師とか、偉大な核物理学者なんてからかわれているけど、恩を与えれば恩で報いてくれるだろうと考える理想主義者だったようだ。
まあ、悪い人じゃなかっただろう。
しかしかってのソ連をみればわかるように、現実の政治は欲得のからんだ人間がとりおこなうものだから、そうそう理想どおりにはいかない。

失敗した金大中サンの意思を、バカのひとつおぼえのようになぞっているのがいまの文在寅サンだ。
彼も平和裏の統一が悲願のようだけど、これって明白なビジョンがあるんだろうか。
たとえば統一した場合、だれが統一朝鮮のトップに座るのか。
そりゃ経済的に進んでいる韓国の大統領がといったのでは、北の正恩クンが納得するわけがない。
いやまあ、トップはいちおう正恩クンにやってもらって、実務は韓国がといっても、やっぱり納得しそうにない。
まともな選挙でもした日には、正恩クンは落選確実、あとは縛り首ぐらいが関の山。
正恩クンのほうは、みずからの王朝を死守することに、文字通り、自分の命がかかっているのだ(韓国も同じか)。

先に統一した東西ドイツを参考にしたいかもしれないけど、ドイツの場合は西ドイツが東を飲み込むような統一だったから問題がなかった。
現在の韓国と北朝鮮の場合、韓国が思い切り譲歩して、北の思い通りにでもさせないかぎり統一は無理だろう。
バラ色の夢ばかり見ていないで、統一するならきちんとそのための道順を考えておかないと、すぐにまた分裂でござんすよ。
南北統一なんて、美味しいことをいって、国民をあざむいて、ようするに自分の首をつなぐための方便ですってか。
それがいちばん可能性が高いけど。

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