コブシ吸う鳥
わが家は東京の郊外にあって、まわりにまだ専業農家が多い。
だから散歩をしていると、あっちこっちに野菜の無人販売所がある。
先日知り合いのおばさんと散歩をしていたら、そういう販売所をのぞいた彼女が、ああ、春菊が100円なら安いわあという。
わたしは野菜が好きだからよく買うけど、いちいち値段なんか気にしなかったので、おばさんが帰ったあと、スーパーまで調査に行ってみた。
わが家からいちばん近い店で春菊は150円以上した。
スーパーではこれに消費税がかかるから、差はさらに大きい。
まえにはわざわざ自転車で取れたてのユズを買いに行ったことがあるけど、そのときは取れたての新鮮なものが5個で100円だった。
ホント、わが家の近所は季節の野菜に不自由しないところだ。
わたしが食堂で、いや、そんな大邸宅じゃない、3畳の部屋でメシを食ってると、窓からコブシの花が咲いているのが見える。
そのコブシにヒヨドリがやってきて、しきりに花に頭をつっこんでいる。
花の蜜を吸っているらしい。
サクラの季節になると、こいつはサクラの花弁を散らす鳥でもある。
やたらに風雅に見えるこの光景を見て、また一句。
ひよどりの 辛夷散らすや 午後の2時
ここんところ歌だの俳句だのに凝っていて、うん、自分の才能に溺れてしまいそう。
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