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2021年6月20日 (日)

ネコを食べる

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ネットニュースを読んでいたら、トルコでネコを捕まえて食べていた日本人が逮捕され、国外追放になるとかなったとか。
わたしも愛猫家だし、たいていの動物は好きだから、ネコを食べようって気にはなれないけど、それを抱っこして太もものあたりをこちょこちょしていると、柔らかいねえ、食べたら美味しそうと思うことは、この歳まで1回か2回はあった。
しかし食べるためには相手に死んでもらわなければならない。
それを実行に移しちゃいけない。

このニュースについて、日本にはネコを食う文化があると思われてしまうではないか、けしからん、帰国したらそいつを死刑にしてしまえなどという非難の声が高い。
そういう読者のやりとりのなかに、日本人だってネコは食うぞ、吾輩は猫であるを読んでみろという声があった。
わたしは漱石の愛読者で、もちろん「吾輩は猫である」も読んでいる、丸暗記するくらい読んでいる。
で、そんなことを書いた箇所があったっけと考えてみた。
「猫」のファンならだれでも思い当たるだろうけど、あるんだよね、日本人がネコを食うエピソードが。
主人公の苦沙弥先生の家によく遊びにくる多々良クンという九州男児が、先生の家のネコに目をつけて、もらっていって食べていいですかという。
どうやら明治時代にはネコを食う日本人もいたらしいのである。
もっとも先生の奥さんも、ええっ、ネコを食べるのと驚いているから、文化とまではいえなかっただろう。
ネコの場合は、紫式部や清少納言のころからペットとしての地位を確立していたし、徳川時代には虐待すると人間のほうが死刑になったくらいだから、これを食べるというのはそうとう特殊な人々の特殊な嗜好であったのだ。

わたしは日本をおとしめたり、どこかの国の犬食文化を擁護するためにこんなことを書いているわけじゃない。
他人を責めるときにはつねに自分たちの欠点も理解しておこうというだけであり、こころやさしいわたしは、おかげで最近はベジタリアン傾向がますます強いのだ。
最近近所の野菜販売所で見つけてきたヤングコーンという早摘みトウモロコシ、これ生でかじるとミルクみたいで美味しい(ヒゲまで食べられる)。

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