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2021年8月 9日 (月)

アフリカのジェノサイド

ポール・セローのアフリカ紀行「ダーク・スター・サファリ」をなぞるという連載を、ブログで不定期に続けているけど、なかなか順調にはかどらない。
文章の作成から画像の収集、加工までわたしひとりでやっているので、時間がかかるところへもってきて、セローの本ではさらにべつの本が引用されていることが多いから、それも読んでみようということになり、ついあらぬ方向に脱線することになってしまうのである。
このたびはウガンダまで来たところで「ジェノサイドの丘/ルワンダ虐殺の真実」という本の名前が出てきた。
ウガンダとルワンダ、ややこしいから説明しておくと、ルワンダというのはツチ族の大虐殺で有名になった国で、ウガンダはそのとなりにある国である。
ずいぶんいいかげんな説明だなといわれそう。

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この両方の国が、先だってのオリンピックに選手を派遣していたから、大虐殺はもう遠い過去の話になったようだ。
まあ、大虐殺は1994年のことだから、参加した選手のなかには大虐殺のことも知らない人がいたかもしれない。
ルワンダの旗手なんかものすごい美人だ(マスクしてるからよくわからないけど)。

じつはセローは紀行記のなかで、ウガンダには行くけどルワンダには行ってない。
ただウガンダで知り合った娼婦のなかにルワンダ出身の娘がいただけで、そこで名前の出てくる本が「ジェノサイドの丘」ということだ。
例によって図書館で借りてみたら、これはものすごい。
文章の行間からナタで犠牲者の首を切り落とす音や、犠牲者の苦悶の声が聞こえてくるような本だった。
まだ読み始めたばかりだから、内容についてとやかくいえないけど、なにか書けそうな気がするし、書けたらここで発表しよう。
そんな古い事件ばかり掘り出して、いったいどうしようってんだといわれそうだけど、これはわたしの生きた時代の出来事だし、それを若い者に伝えるのはじいさんのわたしの義務みたいな気がするのだ。
現代は、つぎの世代までに日本もジェノサイドの被害者になるか加害者になるかわからない時代だし、なにしろいまどきの若いモンは忘れっぽいからね。

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