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2022年2月26日 (土)

ウクライナの運命

わからないな。
わたしの知っているところでは、フィギュアスケートでセーラームーンを踊ったE・メドベージェワや、日本にいる美人ユーチューバーなど、ロシアの有名人の多くが戦争反対の声をあげている。
それなのにどうしてプーチンは強引にウクライナに侵攻したのか。

じっと冷静に考えてみる。
もしも彼がウクライナに侵攻しなかったらどうだろう。
おそらく軍部に突き上げられて、権威失墜、ヘタすりゃ大統領弾劾ということもあり得たのではないか。
ほかに選択肢はなかっただろうか。
やっぱり最初からアメリカの言い分が強引すぎたんじゃないか。
米国が話し合いの余地を残しておけば、プーチンも話し合いに応じるということで顔も立ったのに、侵攻するなら武力も辞さないなんて言い方をすれば、相手もコワくて引っ込んだと思われたくないから、簡単にあとにはひけない。
とくに軍部はそう考えるし、大統領といえどこれを止めるわけにはいかない。
やれるものならやってみろというのが、ちょうどいまの状態じゃないか。

そもそも、それ以前の段階として、ウクライナはどうしてNATOに加盟するなんて言い出したのか。
そりゃウクライナの都合で、他国のロシアが口をはさむほうがおかしいといえるけど、しかし先ごろまでロシアとウクライナは血を分けた兄弟のような国だったのだ。
ウクライナに住んでいるロシア人もたくさんいるし、ウクライナに親戚がいますというロシア人も多い。
わたしみたいにむかしから、ウクライナって地理的にも民族的にも文学的にも、ロシアの一部でしょって人間もいるのである。
これではカナダ人や英国人が、いきなりアメリカに反旗をひるがえしたようなものじゃないか。
ロシアがなぜウクライナにと考えるまえに、ウクライナはなぜいまと考えることも必要だ。
ウクライナはNATOの武力が必要なのか、EUにもロシアにも頼らず、自国だけでやっていけなかったのか。

だいたいウクライナというのはどんな国なのだろう。
日本とあまり縁のない国なのでわかりにくいけど、さいわいいまでは日本に来ているウクライナ人がたくさんいる(ロシア人はもっといるけど)。
彼らのあいだで YouTube が大流行りで、たいていのウクライナ人ユーチューバーが日本とウクライナの違いについて語っている。
そのなかのひとりが、ウクライナ人は日本人のように、すなおに医者の言うことを聞かないといっていた。
なぜかというと、ウクライナの医者はワイロを使って医者になった者が多いから、信用できないのだそうだ。

これだけでもウクライナがどんな国なのか想像できるではないか。
白人の国ということで、とうぜん民主主義国であると考えてしまう日本人が多いけどど、これじゃウクライナは東南アジアのどこかの国みたいである。
いや、世界的に見れば、日本のようにまじめな政治家ばかりのほうがめずらしいのだ。
ロシアがウクライナに侵攻しなかったらと考えられる人なら、ウクライナがロシアの警告を受け入れて、NATO加盟を保留したらと考えられないだろうか。
他国に干渉するのはケシカランことだけど、ロシアにはどうしてもそれを阻止したい理由があるのだとしたら。

ここから先は、ちょっと乱暴だけど、わたしがフィクションをでっち上げよう。
ウクライナの大統領はいまだに政治を金儲けの手段だと考える、第三世界の政治家タイプだったとする。
彼はプーチンのように動かぬ官僚を動かすすべどころか、そもそも国のために働くことがどういうことかも知らない。
彼が考えているのはつねに金、金、金儲けの手段はないかということだけだ。
そんな性格はとっくに西側、とくにアメリカCIAあたりに見抜かれていて、こいつは使えるなと、米国はその機会が来るのをじっと待つ。

機会がやってきた。
トランプさんの影響から抜け出せないアメリカは、国がまっ二つに分裂して、よほどのことがないかぎり新しい大統領が国民をひとつにまとめるのはむずかしい。
こういうとき手っ取り早いのは、すべての国民の共通の敵を作り出すことだ。
まず最初に標的にされたのが中国だけど、こちらは何をされても我慢の一手で、その手は桑名の焼きハマグリ。
そこでウクライナの大統領に甘言をささやく。
ウクライナにはロシアから離脱する必要もないのに、彼はこの楽して儲かる方法に飛びついた。
あとはそのまま現在の状況につなげればよい。

もちろんプーチンにも隣国の大統領の性格はよくわかっていて、なぜ国のために汗水たらして働かないのかとじれったく思っていたけど、他国のことだから差し出がましいことはするまいと自制していた。
しかしウクライナ大統領が西側、とくにアメリカの謀略にのって、NATO加盟ということになると話はべつだ。
ロシア大統領のプーチンには、ロシア国民を守らなければならないという義務がある。
ウクライナが西側のミサイルでも配備するようなことがあれば、ロシアにとっては少しづつ堀を埋められていった、秀頼の大阪城のように思えても不思議じゃない。
いまどき冷戦時代の思考でいるのもおかしいけど、そういいたくなるのはアメリカもいっしょだ。
逆の立場だったら米国だってけっして許さなかっただろう。

冒頭のメドベージェワちゃんなどの心配はごもっともだけど、彼女とプーチンでは立場が異なる。
日本で平和にどっぷりつかった女の子と、国民の安全保障に責任を持たなければならない大統領とでは、責任の重みが違うのだ。
だらしないウクライナ大統領を取っ替えたり、ロシア人の多い東ウクライナにくさびを打ち込むていどのことはするかも知れないけど、わたしは早晩ロシア軍は撤退すると思う。
軍事侵攻というと最悪の結果を想像する人もいるけど、ナチスのように相手国を征服するのが目的ではないし、ボスニアヘルツェゴビナのように異なる宗教対立や、ルアンダのようなおろかしい民族紛争をかかえているわけでもない。
自分の親戚もいる同じスラブ人に、ジェノサイドのような手荒な真似をする理由もないのだ。
つい最近までアメリカが中東でやっていたような、小さな子供まで平気でまきぞえにする無差別爆撃にはならないだろう。
つまりアメリカに対してプライドを見せつければOKということだ。

ここに書いたのは、半分くらいはわたしがでっち上げたフィクションだけど、わたしのヨタ話に、どこそこが間違っていると指摘できる人がいるか。

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