バイデンわるい
わたしはプーチンが本格的に侵攻するとは思ってないと書いてきたけど、どうもウクライナの状況がキナ臭くなってきた。
これはみんなバイデンさんが悪いのだ。
なんでいきなりアメリカに原因を転嫁するのだと文句をいわれそうだけど、わたしはあえて転嫁する。
国家間の交渉でも個人の問題でも、相手には相手の事情があると、その立場を理解することが必要なのに、居丈高になって、落としどころや話し合いの余地をぜんぜん見せなかったらどうなるだろう。
いい機会だから徹底的にロシアを叩きのめして、自分の権威を見せつけよう、そうやって米国をひとつにまとめようと、アメリカ大統領が考えたらどうなるだろう。
アメリカはそれでもいいかも知れないけど、ロシアの軍人たちが大人しく引っ込んでいるだろうか。
いくら剛腕といっても、ロシアの大統領は北朝鮮のように神格化された大統領ではないのだ。
プーチンには軍人たちの意見を無視することはできないはずだ。
そんなら初めからウクライナを脅かすようなことをいわなければよかったのか。
しかしロシアの立場では、のどもとに切っ先を突きつけるようなウクライナの背信を見逃すわけにもいかない。
だからロシア人の多い東部ウクライナだけでも手元に残しておこうとする。
待ってましたとバイデンさんが乗り出してきて、このさいロシアを完膚なきまでにやっつけて、自分の支持を集めようとする。
プーチンも対抗しないわけにはいかず、事態はますますエスカレートする。
わたしがこんなことを書くのは、プーチンが一部で言われているほど無法な大統領ではないと思うからだ。
彼は傾きかけていたロシアを立て直した。
ロシアン・マフィアといわれるオリガルヒたちを追い出し、動かない官僚・役人をたちをどなりつけて経済を軌道に乗せ、ロシアの国民をそれ以前よりずっと豊かにした。
これはけっして楽な道ではなかったはずだ。
彼に比べてウクライナの政治家は一体どんなことをしたのか。
かってそこには美しすぎる首相というのがいたけど、彼女は札つきの汚職政治家だった。
いまのウクライナの大統領がどんな人だか知らないけど、彼の功績というのはなんだろう。
せいぜいNATOにつくか、ロシアのほうが得かと、秤りの目盛を見比べただけではないか。
NATOにもロシアにもつかずに、自国だけで発展する方法はなかったのだろうか。
彼らがそんな努力をしただろうか。
今朝のニュースをみたら、ロシアではプーチンと閣僚のあいだで、発言にくいちがいがあったと、話題になっていた。
なんでもテレビでそのトラブル場面が中継されたそうだけど、わたしはそんな事件がどうどうとテレビ放映されていたことのほうに驚く。
北の正恩クンなら隠密理に闇に葬って、けっしておもてに出さない事件だ。
わたしたちはプーチンのこれまでの足取りを、かなり具体的に知っているけど、これは彼が開かれたグローバル世界の大統領であって、恥ずかしいことはかくす扉の向こう側の独裁者ではないことの証明ではないか。
繰り返すけど、相手の都合は考えず、落とし所も話し合いの余地も残そうとしなかったバイデンさんが、ゼッタイに悪い。
ああいう一方的な見方しかしない人は、わたしたちのまわりにもゴロゴロしているからご注意。
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