なり替わる
わたしは有名人じゃないから、まだ好き勝手なことを書くことができる。
ところが村上春樹サンのような有名人は大変だ。
わたしのブログはアクセスが、1日に多くても100に行くかどうかってところだけど、彼のような有名人のサイトはつねに何万もの読者が注目しているのだ。
自分の信ずるところは他人も信ずるべきだという、おっそろしい信念を持った読者が。
彼がウクライナのことでなにか発言しているというので、「村上春樹RADIO」というサイトをのぞいてみた。
読んでみたところ、戦争はやめようというだけで、とくにロシアとウクライナのどちらにも味方しているような書き方じゃなかった。
ところが、ところがだよ。
どちらか一方に加担しないだけで、抗議してくる人がいるという。
なんでウクライナを助けようとしないのだというものらしい。
村上春樹サンほどにもなれば、そのへんのボンクラとちがって、どっちが悪いとはっきり断定できない戦争もあるだろう。
彼はわたしのように、ウクライナの問題点や、米国の欺瞞にも気がついていて、はっきり白黒をつけるのをためらっているのかも知れない。
しかしそんなことでさえ、いったら大変だ。
とくに有名人は大変だ。
この狂気の世界では、どっちかに加担しないかぎり、そして現在ではウクライナに加担しないかぎり、もうなにがなんでもゼッタイ悪い、許さないということになるのだ。
いったいなんだ、なんだ、なんだ。
とりあえずウクライナ問題やプーチンをわきに置いても、こんな一億総右へならえっていう社会っておかしいと思わないか。
わたしは民放の馬鹿騒ぎがキライで、テレビはほとんどNHKしか観ない人間なんだけど、最近では公平を旨とするはずのNHKまで、朝から晩までウクライナ擁護で、ロシアは不法だ、プーチンはケシカランというニュースばっかりだ。
ひょっとすると日本人の多くは冷静で、春樹クンと同じように、どちらが悪いかはっきりいえないと思っているのかもしれないけど、そういうことをとてもじゃないけど口には出せない社会になっている。
太平洋戦争のときも、なかには異論を持った人がいたと思う。
そういう人は国賊とされて、まわり中から袋叩きにされて、日本は反対する人もないまま戦争につっ走ったんだよ。
有名人になり代わって、今日は無名のわたしがブウたれてみました。
添付したのは花壇のクロッカス。
あいかわらず世界はまだまだウツクシイ。
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