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2022年5月 9日 (月)

おじさん(神がかり)

わたしの部屋にときどき創価学会のおじさんがやってくる。
わたしが部屋にひきこもって寂しいだろうと、相手は親切のつもりで来るらしいけど、さてどうだろう。

ウクライナがという。
国際情勢に関心を持つのはいいことだけど、話の内容がアナクロで、陳腐なのには閉口した。
わたしはロシアもプーチンも好きなんですけど(ウクライナも同じくらい好きだ)というと、身を乗り出してきて
アンタは知ってますか。
ロシアは戦争が終わったあと、国際条約で禁止されているにもかかわらず、日本人の捕虜をシベリアに連行して働かせたんですよという。
そんなことは、ソルジェニーツィンの「収容所群島」を読んだことがあり、歌謡曲の「かえり船」や「岸壁の母」を聴いたことのあるわたしはもちろん知っていた。
しかしプーチンは戦争のとき、まだ生まれていなかったですよというと、ロシア人の本質は変わりゃしません、まごまごしていれば今度は日本が侵略されますなんていう。

このおじさんが創価学会の意見を代表しているとは思わないけど、こういうことをいう人は世間に少なくない。
だいたいそれ以前に、純朴な農村の次男三男をだまくらかして満蒙に送り込み、いやだいやだという日本の青少年を、徴兵という名目でアッツ島やキスカ島に送り込んだのはだれだろう。
あのへんだってそうとうに寒いぞ。
シベリアに連れていかれたなんて、その場で射殺されなかっただけ可愛いもんじゃないか。
ナチス・ドイツなら、みんなまとめて貨物列車でガス室送りだ。
あるいは穴を掘って、そのまえに捕虜を並べて、機関銃で一斉射撃なんてことが、これはロシア人もやっているけど、探せば日本にも例があるだろう。

あなたはユーゴ紛争を知ってますかというと、おじさんは目をパチクリ。
第二次世界大戦以降で最悪の殺し合いだといわれている戦争ですけどね。
ただ信ずる宗教が違うというだけで、もう問答無用、情け無用のジェノサイド。
最近は殺し合いがエスカレートして、中東では同じイスラムの信者でも、相手の顔が気に入らないとか、自分のムシのいどころがわるかったとか、自分以外はみんなキライという理由で、日本人も首を切られてそのようすをテレビで中継されました。

戦争で過去のうらみをいいだしたらキリがないです。
韓国人がいつも慰安婦を持ち出すのとどこが違いますか。
べつにシベリア抑留までロシアの肩を持つつもりはないけど、もはやスターリンを持ち出すのはアナクロニズムです。
だいたい創価学会って宗教団体でしょ。
なんで人間みな兄弟ということで、仲をとりもち、平和と融和の方向に人々を導かないの。
それが宗教の役割でしょうとゴタクを並べる。

おじさんは話題を変えて、この日は春日八郎の「別れの一本杉」を聴いて帰っていった。
パソコンとYouTubeがあれば、世界中のありとあらゆる音楽が、ただで聴けるんですよというわたしのデモンストレーション。

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