今朝のNHK
今朝のNHKニュースを観ていたら、石川一洋という解説委員がしごくまっとうなことをいっていた。
ただし上層部の意向に反しているのではないかと、おっかなびっくりに原稿を読んでいた、というのはわたしの勝手な感想で、石川委員に罪はないことをことわっておく。
プーチンが戦争を仕掛けたおかげで、かえってウクライナ人は、ウクライナ語を使うような独自のアイデンティティに目覚めてしまったという。
それはそうかも知れないけど、この戦争全体に反感をもち、すこしでも犠牲者を減らしたいわたしには、アノNHKのことだから、またウクライナがロシアとはぜんぜん別の国であることを強調し、ウクライナの正当性だけを一方的に宣伝するつもりだなと思う。
ウクライナではロシア語とウクライナ語を使う人たちは半々ぐらいだと、これはニュースのなかでアナウンサーがいっていた。
ロシア人が半分いるということではなく、テレビを点ければロシア語ばかりだし、インターネットは基本的に英語で、具体的にはその国の言語が使われるから、ロシア語のほうがなにかと便利だというので、そうしていた人たちが多いということだろう。
芸能界出身のゼレンスキーさんも、ショーに出演するときはロシア語だったという。
わたしがいいたいのは、ただそのほうが便利だったから使っていた人たちに、わざわざ自国の言葉を使えと、外国のテレビ局があおる必要があるかということである。
韓国という国がある。
ここもやたら自分の国のアイデンティティにこだわって、自国言語のハングルに固執する。
しかしハングルというのはほかの国の人間には理解できない言語だ。
英語も熱心に教えられているようだけれど、英語のわからない韓国人は世界から孤立した人々ということになってしまう。
日本人だって似たようなものだけど、日本の場合はすぐとなりに、同じ由来の言語を使う14億の人々がいる。
だから被災地への見舞いにも、さりげなく漢詩を添えるようなイキな計らいができてしまう。
気になって調べてみたら、ウクライナにいる純粋のウクライナ人は(4300万人の78パーセントということだから)3300万人ぐらいで、5100万人の韓国人より少ない。
これより少なくても国家を形成している民族はいくらでもいるから、言語を選択するのは、最終的にはその国の国民の問題だ。
しかしこの時期にNHKが騒ぐのをみると、やっぱり世間にごまんといる扇動屋と変わらないように思えてしまう。
ウクライナ人を含めて、ロシアそのものはさまざまな少数民族の寄り集まりで、純粋のロシア人が何人いるかまで知らないけど、すべての民族が独自言語にこだわりだしたらどうなるだろう。
同じ多民族国家のアメリカが英語で統一しているのは、そのほうが便利だからで、いちいち強制なんかしていないのである。
アイデンティティを大切にするあまり、普段の言語にまでウクライナ語にこだわる必要があるだろうか。
中国の場合でも、ウイグル人に漢語が強制されていると騒ぐ人たちが多いけど、強制しなくても中国国内で生きるうえでは、漢語を知っていたほうが便利だからという理由で漢語を学ぶウイグル人も多いだろう。
そのうち中国でウクライナと同じことが繰り返されるかも知れないから、NHKにはあまり無責任なことをいわないよう忠告しておく。
そもそもどうして人間はそれぞれ異なる言語を使うようになったのか。
神さまが不道徳な人間を困らせるためにそうしたということが、聖書にもちゃんと書いてあるではないか。
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