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2022年7月21日 (木)

期待と予想

ドイツ国民がうろたえている。
ロシアが天然ガスのパイプラインを点検目的で閉めてしまって、いちおう今日(21日)が点検期間の終了日なんだけど、このまま閉めっぱなしにするんじゃないかって。
閉めっぱなしにされると今年の冬は大変だ。
それ、節ガスだ、薪だ煉炭だと、日本よりひと足早くドイツは、戦後の焼け跡経済にもどっちゃっているらしい。

イランを訪問中のプーチンは、ヒトのわるい笑みを浮かべて、みんなNATOが悪い、安易に制裁なんか始めるほうが悪いといいたい放題。
どうもこのヒトのわるい笑みというのはプーチンの癖で、ロシア嫌いが見たらさぞかし腹が立つことだろう。
しかし、わたしがプーチンだとしたら、やっぱりニヤニヤしちゃうよな。
反共イデオロギーに染まったバイデンさんに、一も二もなく飛びついたドイツや日本は、ぜんぜん先のことを考えずに制裁に加担したのだろうか。
世の中が平和ならパイプラインは問題にもなっていなかったはずなのに、アメリカが戦争に介入を始めたとたん、ロシアにとって強力な戦略兵器となった。
ドイツの政治家にはわかっていたはずだ。
できれば制裁なんかに加担したくない。
しかし民主主義国では、国民の意思は神さまの意志なのだ。
そして神さまはいつも漫画のヒーローみたいな正義感を持っているものなのだ。

日本の場合はあきらかに政治家(とNHK)に責任がある。
サハリン2を取り上げるなんて、まさかそこまでしないだろうと、自分のことは棚に上げてムシのいい期待。
え、国葬なんかしている場合じゃないでしょ。
今年の冬は暖房費が高騰して、また貧乏人(わたしがその代表だ)に思いきり支援金が必要になるど。
いったいウクライナ戦争が始まって、米国の軍事産業以外、世界が得をしたことがなにかあるんかい?

ぐちゃぐちゃいってきたけど、ドイツについては心配いらない。
プーチンがパイプの栓を閉めたのは、ロシアに楯突くとコワイぞということをドイツ国民に知らしめただけで、閉めっぱなしにしたら逆効果だ。
ドイツは日本といっしょで、侵略はするほうがわるいという国民が大勢だけど、国民の生活を守らなければならないドイツ政府は、さっさと戦争が終わってほしいという立場。
いってみればドイツ政府はアメリカに対して(内心では)反感をもつ立場だ。
ガスのパイプを閉めっぱなしにしたら、そんなドイツ政府を困らせることになる。
これはけっして賢い方法ではない。
ドイツがさらに制裁に前のめりになるとか、NATOが軍隊を派遣するようなことでもあれば別だけど、100パーセントもとの量にもどさないまでも、点検まえのレベルまでもどすことは確実。

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