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2022年7月20日 (水)

忠告

ロシア人ユーチューバーのアリョーナ(日本名は安涼奈)さん、彼女は日本の東大出身の才媛だそうだけど、彼女の最新映像に「ロシアがさらに恐ろしくなった」というものがあった。
なんでも彼女の友達がロシアに里帰りしたら、当局から呼び出され、まるでスパイではないかという扱いをされて、そのまま沈黙を守らざるを得なくされたらしい。
アリョーナさんはロシア人である。
ロシア人が自分でいうくらいだから、それは事実だろうと、みなさん、あらためてロシアの恐ろしさを知ることになったのではないか。

どうもアリョーナさんにかぎらず、日本にいるロシア人ユーチューバーたちは、ほとんどがロシアの国家反逆罪に該当しそうなことをいっている。
原因は彼女たちが日本にいて、日本に迎合しなければいけないこと、さらに日本国内の情報ばかり見ているせいだろう。
なにしろ、あのNHKまでが朝から晩までロシアの非道を訴える始末だし、さらにロシア人ということで、彼女たちに会う人会う人、みんなロシアの話題ばかりをする。
日本人の大半は単細胞で、侵略は悪いということを単純に信じる人ばかりだから、ロシアはひどい国だね、プーチンは独裁者だね、鬼だね、悪魔だねという。
アリョーナさんほどの才媛がそんなことを鵜呑みにするとは思わないけど、もうすこし自分の国の大統領を信じてほしかったね。

今度の戦争では先進国の全部がロシアの敵にまわって、プーチンがどんなに弁明しても聞く耳を持たないという状態だ。
わたしみたいな素人が見ても、ロシアを攻撃するプロパガンダは目にあまる状態だったから、これではだれかが世論を操ってロシアを貶めていると、ロシア政府が疑心暗鬼になっても不思議じゃない。
日本から帰国したロシア人が当局からしつこく訊かれたのも、そういう点ではないか。
ごうごうたる非難中傷を乗り越えて、ようやくロシア軍はウクライナを屈服させる段階まで持ってきたのに、日本にいるロシア人はそんな苦労も知らず、いいたいことをいう。
これ以上よけいなことをいうなと、当局から釘をさされることはおおいにあり得るだろう。
これではロシアではだれも自由にものをいえないと、アリョーナさんがおびえるのはもっともだけど、日本だって、ロシアを擁護する発言をした著名人が、世間のボンクラから寄ってたかって口を封じられているくらいだから、けっして自由な発言ができるわけではない。

アリョーナさんの家族はまだロシアにいるし、彼女は家族までYouTubeでおおっぴらにさらしている。
スターリン時代のロシアなら家族もただではすまないところだ。
ただではすまないというのは、家族全員が連帯責任で、銃殺かシベリア送りということだ。
しかしスパイ扱いされた彼女の友達も、べつにシベリア送りになったわけではないようだし、アリョーナさん本人に強制的な帰国命令が出たわけでもない。
彼女のかわいい妹も、いまのところ無事でいるようである。

だいたい彼女が日本にやってきて、自由を満喫できたのはだれのおかげだろう。
ゴルバチョフ時代から始まり、プーチンが引き継いだ開放政策のおかげではないのか。
ウクライナ戦争が始まるまえまでは、みんながプーチンは進歩的な大統領であると思っていた。
そういう大統領が、つねに西欧側につくか、ロシアにつくかと揺れ動いているとなりのだらしない国を、自国側にひきつけておこうとしただけなのに、アメリカの介入で泥沼化した戦争だ。
アリョーナさんももうすこし慎重な言い方をしないと、二度とロシアに足を踏み入れられなくなってしまうぞ。
ロシアにしてもウクライナにしても、日本とはちがった歴史や文化を持つ美しい国だから、彼女がいつまでもあの国を故郷にしていられるよう、わたしは祈っているんだ。

アリョーナさんの友人で、やはりユーチューバーをしているロシア人のあしや嬢は、日本に帰化申請をしたそうだ。
日本を持ち上げてくれるのはうれしいけど、正直にいうと、日本が特別な国でありすぎるので、日本のように政治が理想的に運営されている国はめったにない。
純粋の愛国心というのは、敵味方に関係なく称賛されるべきものだから、日本と比較して自分の国の欠点をあげつらっても、サムライ精神を愛する日本人は、決してよろこばないことを知るべきだ。
アリョーナさんが日本のボンクラどもに迎合する必要はまったくなかったのだ。

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