爆殺報道
昨日は亡くなった知り合いの部屋のあと片付けに駆り出されて、自転車で1時間半ほどの距離を行ったり来たりしてきた。
電動アシストのスイッチを切って、もっぱら足こぎパワーだから、日ごろ怠惰なわたしとしちゃあ、まあ、いい運動になったんではないか。
故人は80代のおばあさんだけど、机の引き出しから彼女の若いころの写真がたくさん出てきた。
スマートで、若いころはなかなかの美人だった人である。
何年かまえに先立たれた旦那さんとの幸せそうなツーショットもあり、人の人生についていろいろ考えさせられた。
わたしは他人のお墓や、古いアルバムを見るのが好きなのである。
夜になって帰宅して、録画してあった国際報道というニュース番組を観てみたら、昨日のメインはロシアでプーチンの指導者ともいうべき思想家(の娘)が、車に仕掛けられた爆弾によって爆死したとか。
こちら側の言い分によると、これも反プーチンを象徴する事件で、だからプーチンは国内でも追いつめられているってことになるらしい。
わたしはプーチンの足跡には注意を払っているつもりだけど、この現代版ラスプーチンみたいな思想家のことはまったく聞いたことがなかった。
侵略主義者のプーチンの精神的支柱みたいな思想家だというので、報道の内容をよく聞いてみた。
(ロシアびいきの)石川解説委員が出てきて、(上司に逆らわないように)原稿まる読みで解説したところによる、どうやらロシア国内の極右主義者らしく、プーチンの政策を支持し、焚きつけ、ウクライナでも侵攻に理解を示していた男だそうだ。
そういう人間にプーチンは操られていたのだろうか。
報道を観ただけでは、『だったとの見方がある』とか『といわれている』とか『との憶測もある』のように曖昧な表現ばかりで、2人がどのような関係だったのかわからない。
安倍もと首相が現役のころも、SNSを見ればわかるように、やたらに反露、反中、反韓を煽り、武力に訴えることさえいとわない危険思想の持ち主がたくさんいた。
いたということと、首相がその意見をすなおに聞いたかどうかは別問題だ。
プーチンがそんな思想家に影響されたとは思えない。
ふつうに考えるとこの爆破の犯人はウクライナだと思いたくなるけど、ウクライナは否定しているし、暗殺のような強行手段を使うと、ロシアの反ウクライナ感情に火をつけるだけなので、それは疑問だと石川解説委員ははっきりいいきっている。
そればかりか極右思想家の存在は、ウクライナと和平をむすぶ場合、プーチンの障害になる可能性もあるという。
これではだれが犯人なのかわからない。
たぶんこの思想家はほかの事情で政敵に狙われ、それがプーチンをおとしめるプロパガンダに使えそうだというので、こちら側が針小棒大に騒いでいるのだろう。
最近のNHKを観るときは、このくらい疑ってかかることが必要だ。
| 固定リンク | 0
コメント