旅先より08
朝になって電気がついた。
これはホテルが自家発電装置を動かしたんだそうだ。
といっても風雨はいよいよ激しく、外に出られない、なにもできないのは同じこと。
朝食はあてがい扶持のおにぎりで済ませ、ガラスごしに台風を眺めている。
昨晩は、大きな声ではいえないけど、ベランダでオシッコをした。
ベランダは吹きっさらしだから、天然の水洗トイレだ。
電気が止まっただけで、トイレは使えない、水道は出ない、冷蔵庫も電子レンジも使えないから支給された弁当は冷たいまま食べなければならない、自販機で缶コーヒーを買うこともできない。
電気の奴隷に成り下がった人間について考えるにはいい機会である。
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