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2022年10月17日 (月)

ココログ列伝07

ひさしぶりにココログ列伝をひとつ。
というのは列伝にふさわしいブログをたまたま見つけたから。
「直木賞のすべて・余聞と余分」というのがそのブログで、ブロガー氏は週にいちどくらいしか更新してないから、これまで気がつかなかったのかも。
タイトルの下に内容の説明があって、それによると
インターネットの片隅で細々と運営しつづけていますが、直木賞に関することだけでブログをやってみたらどんな感じになるか、ちょっと興味がわいたので、やってみます。
ということである。

目をつけてから、大急ぎで記事のいくつかを読んでみただけなので、ブロガー氏について詳しいことはわからないけど、文章が軽妙で、ユーモアや皮肉があって(こういう分野に興味のある人にとっては)ひじょうにおもしろいブログである。
えらく直木賞の裏側に詳しいところをみると、書いた本人は文藝春秋社の社員なのかもしれない(と思ったけど、プロフィールを読んだら、そうではありませんと断わってあった)。
むかし永井龍男さんがやはり芥川賞や直木賞について、おもしろい本を書いていたけど、彼は作家であると同時に文藝春秋社の社員で、賞の裏側を知れる立場の人だった。

「直木賞に関することだけで」と謳っていても、作品の評価や感想にはほとんどふれず、もっぱら賞金額やその使い道にかたよっているところが、下世話な興味をひくところ。
おもしろいエピソードはどうしても古い受賞者に関わるものが多く、最近の芥川賞、直木賞にはこちとらぜんぜん興味がないもんで、新しい話題で興味のあったのは、直木賞の賞金が1989年から、もう30年以上据え置き(現在は100万円)というくらい。
本が売れなきゃ賞金の原資もないわけだし、現代は若者の活字離れが叫ばれる時代だ。
100万円ていどを稼ぐなら宅配の運転士でもやったほうが早そうだけど、それでも小説に夢を託す文学青年は引きも切らないだろうから、彼らに現実のキビシサを教えるのに役立つブログだと思う。

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