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2022年11月23日 (水)

野望と無謀

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YouTubeが儲かるらしい。
ひとつわたしも始めようかと思って、いろいろ研究してみた。
世間にはちらりとパンツを見せるだけで、視聴者1万だ、2万だというチャンネルがたくさんあるけど、あいうのはたいてい若くてきれいな女の子である。
わたしみたいな頑固なじいさんがパンツというわけにもいかないし、身近に代わりにモデルになってくれそうな娘もいない。
YouTubeにはパンチラだけではなく、ありとあらゆるタイプの映像が上がっているから、何かわたしにできそうなこともあるのではないか。

幸いというか、わたしは世間にはこれ以上はないというくらいのヘソ曲がりだ。
ブログを読めばわかるだろうけど、わたしの映画評なんて世間の評価とかけ離れていて、世間が認めるものをけなす、ろくなもんではないとされている映画を賞賛したりする。
広い世間にはこういう映画評をおもしろがる人だって(百万だ、1千万だとはいわないけど)一定の数はいるのではないか。
だから映画を批評するチャンネルなんかどうだろう。

ところで先日のNHKニュースを観ていたら、「ファスト映画」というものが事件になっていた。
まだ公開まえ、もしくは公開直後の映画を10分ぐらいの短縮版にして、それを有料でネットに公開して、金儲けをする輩がいたらしい。
YouTubeには映画の予告編もあふれているので、10分ぐらいの映像なら予告編みたいなものであると主張できるんじゃないか。
ということを考えたんだろうけど、これはやっぱり、れっきとした著作権法違反である。
しかし世間にはわたしと同じように、好きな映画の批評をして、それでいくらかでもお足を稼ごういう人も少なくないようだ。
ただし冷静な人なら、これはヘタするとお縄問題であることを心得ているから、そのあたりでいろいろ苦労しているようである。

映画評というからには当該映画のワンシーンを載せたいのは山々だ。
じっさいに、ほんのわずかなら映画の一部を載せているYouTube映像もある。
ちなみに“2001 a space odyssey”というキーワードで検索すると、「2001年宇宙の旅」の映像を使ったYouTube映像がたくさんヒットする。
映画はまだ著作権が切れてないはずだし、あれってぜんぶ許可を得て使っているんだろうか。
なかには苦情が来たらさっさと削除してしまえ、ほんのいっときでも自分の映画評を世間に公開できればいいんだという人もいるだろう。
しかし貧しい年金暮らしのわたしは、そんな金にもならないことはしたくない。
かくして著作権問題と、わたしの欲望の衝突は果てしなく続いていくことになる。

YouTubeですでに無料で公開されている映画ならどうだろう。
古い作品や、著作権にむとんちゃくな外国の映画なら、そういう映画もたくさんある。
たとえばわたしがブログで取り上げた、ポール・ムニの「ゾラの生涯」、スーザン・ヘイワードの「私は死にたくない」、日本未公開らしいけど、スターリン時代の恐怖政治を扱ったロシア映画「チェキスト」、最近観た映画のうちの傑作と書いた「アンダーグランド」もYouTubeでいつでも観ることができる。
そんな映画の評価なんてだれが興味を持つのかといわれそうだけど、だからこそ、陽の当たらないこういう映画を紹介したって、映画会社が損をするわけじゃあるまいし、かえってお礼をいわれるのではないか。
うーんと考えているうち、またひとつの展望が開けてきた。

言葉がわからないからむずかしいけど、ロシアの映画なんて最新のものまで見放題だ。
ロシア語のわかる人なら、字幕をつけてYouTubeに載せれば、これはかなり視聴者を獲得できるのではないか。
映画にかぎらず、YouTubeに上がっているロシアの映像で、これはなんといってるのかと興味を持つ人は少なくないと思われるし、そこまでやるなら新しいネットビジネスとしても成り立つかもしれない。
YouTube自体はそのうち規約が変わって、いつまで美味しいものではなくなるだろうけど、ロシア人の奥さんをもらった日本人なら、いいサイドビジネスになるかもよ。
あ、また新しい金儲けの方法を伝授してしまった。
気前のいいのと、年齢がちいとばかり老けすぎていて、ロシア人の奥さんがいないのがわたしの欠点だな。

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