昨日のNHK
どうもウクライナ軍はボコボコにされているようだ。
昨夜のNHKニュース9では、ウクライナを擁護したくとも擁護できるような戦況ではなかったらしく、そのかわりロシアの民間軍事会社ワグネルをけなして喜んでいた。
しかしいまはロシア、ウクライナ双方にとって、国をあげての総力戦といっていい状態なのだ。
民間の軍事会社まで使うのは卑怯だとNHKはいいたいらしいけど、そもそもNHKの報道ではウクライナが優勢だそうじゃないか。
ネコの手も借りたいロシアが、そういう軍隊を使ってはいけないという国際法があるわけじゃないし、ウクライナだって同じような軍隊組織アゾフを使っていたことがある(とっくに分解四散したようだけど)。
そのままではワグネルにケチをつけるところがないので、NHKはたまたま見つけたワグネルの脱走兵を担ぎ出した。
しかしあまりに単純と言えば単純なプロパガンダだ。
戦場では敵味方の双方から脱走兵の1人や2人が出てもおかしくないし、脱走の原因もいろいろあるだろう。
とくにネオナチ集団のワグネルじゃ、勝新太郎みたいな兵隊やくざがごろごろしていて、上官とケンカをし、相手を銃で撃って脱走する場合もあったかも知れない。
脱走兵の顔も見たけど、軍隊でいじめにあいそうなタイプだった。
この脱走兵はノルウエーに亡命を申請したそうだけど、こういう相手をウクライナや米国が見逃すはずはなく、彼は貴重な反ロ・キャンペーン人材としてかつぎ出される。
亡命したければテレビカメラのまえで、こちらが書いた脚本どおりにやれといわれることも当然だし、こういう場合彼のいうことは信用できないというのがまともな神経だ。
NHKはそういうことをまったく考慮せず、自分の都合のいいように解釈するのである。
もっともワグネルが活躍しすぎると、あとがコワイというNHKの予想は当たっているかも知れない。
戦争で功績をあげた彼らは当然見返りを要求するだろうから、ロシアにとって戦後のワグネルはやっかいなお荷物になりかねない。
しかしやくざの利権じゃないのだから、たとえば政府のポストをくれよなんて言い出して、ロシア国民に損害を与えることが確実ならば、それはプーチンのほうが納得するまい。
ワグネルと正規軍の確執や、ワグネルの公認を求めるんじゃないかなどと、NHKはゴチャゴチャいってたけど、いくらワグネルが強力だといってもロシア正規軍を相手にするほどバカじゃないだろうし、正規軍に格上げしてもらったらかえって制約が増えるだけだ。
彼らが純粋にロシアへの愛国心から参戦した可能性だってなくはないのである。
このへんはプーチンの剛腕にかかるけど、おそらく勲章ひとつと、お互いが納得できるような報酬を与えて終わるんじゃないか。
どっちにしたってそこまで日本が心配してやる必要はなく、これはNHKのただの負け惜しみである。
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