ユーチューバーたち
負けが混んでくると、人間は相手のやることなすことに難癖をつけてうさばらしをするようになる。
逆にこちらが勝っている場合はそれほどのことはない。
日本在住のロシア人ユーチューバーのあしや嬢が、1年限定の在留資格証明書しか発行できませんと、入管から難癖をつけられているらしい。
日本はウクライナ支援のために血まなこになっている時期だから、上層部の顔の向きを忖度した役人の陰湿ないじめじゃないか。
彼女もそんなことを考えたのかどうか、YouTubeだって立派な職業だ、自分はきちんと日本の税金も払っているし、過去におかしな事件を犯したこともない、提出書類にも瑕疵はなかったはずなのにと主張しているけど、さてどうだろう。
あしや嬢がロシア人であることは別にして、彼女の日本での立ち位置に、はたして問題がなかっただろうか。
彼女はユーチューバーの草分けみたいな存在で、日本でYouTubeを始めた外国人としてはかなり早いほうだったと思う。
いまや将来なにになりたいかと聞かれて、ユーチューバーですと子供まで答える時代だ。
でもわたしは古い人間のせいか、職業はと聞かれて、ユーチューバーですと応えられると、なんだかうさんくさいものを感じてしまう。
むずかしい試験や資格も必要がなく、写真や映像の知識もない人間がいきなり始められ、そのへんの悪ふざけみたいな映像や、若い娘がパンツをちらりと見せるだけ、あるいは目立ちさえすればいいんだろうと、非常識なことをやってのける若者たちの映像で、高額の報酬を得られるという社会がまっとうなものといえるだろうか。
これはYouTubeだけではなく、もっと広い社会の問題だ。
わたしはあしや嬢のファンのひとりだし、彼女に罪があるわけでもないけど、そろそろYouTubeも曲がり角に来ているのではないか。
日本はいま少子化という悩みをかかえている。
そんな時期に、子供をつくるわけでもなく、お手軽で、世間をなめているとしか思えない職業を社会に蔓延させるとはと、役人が思っても不思議じゃない。
そうだそうだと役人のほうに賛成するのは、やっぱりわたしが古いからか。
あしや嬢がもっと長い在留証明をもらい、将来は日本に帰化したいと考えるなら、いちばんの方法は日本のそれなりの企業に就職をするか、日本人と結婚することだけど、YouTubeという、ひとりで自由気ままに生きられる仕事に味をしめた女性にはむずかしいだろう。
彼女の件が飛び火して、同じロシア人ユーチューバーの安涼奈(アリョーナ)嬢にも心配するメールが寄せられているようだけど、こちらは東大出の才媛だ。
それでもわたしがいつかこのブログに書いたように、弁護士でもなんでもいいけど、早く自分の能力を発揮できる堅い職業についたほうがいいと思う。
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