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2023年1月28日 (土)

自ロ他不と

この社会には“自ロ他不”や“ブーメラン”という言葉がある。
最初のものは、自分がするとロマンス、他人がすると不倫という意味で、人間の身勝手さを表現する言葉。
あとのものは、他人を責めるための発言が、ぐるっとまわって自分にふりかかってくるという意味だ。
昨夜のNHKの国際ニュースを観ていたら、この見本みたいな報道があった。

ウクライナの応援ばかりしているアメリカが、ロシアの応援ばかりしている中国に制裁を加えるのだそうだ。
中国のIT企業はロシアの軍事会社ワグネルにウクライナの衛星データを提供している、ケシカラン、制裁だというんだけど、米国のイーロン・マスクだって、ウクライナのために衛星データを提供していたぞ。
さらに中国製の半導体がロシアの兵器に使われているから制裁だって。
半導体って米国だけの専売品じゃないでしょ。
自分とこはありとあらゆる軍事物資を他国に売りまくっているのに、それは知らん顔をして、他人にはきついこというから自ロ他不といわれるのだ。
アメリカがケシカランというたびに、同じことが返ってくるのはブーメランである。

その一方でゼレンスキーさんは、中国の習近平さんに書簡を送って、ロシアが攻撃をやめるよう協力を依頼したとか。
恥をしのんでロシアの味方の筆頭である中国に協力要請とは、もう支離滅裂でなにがなんだかわからないけど、ウクライナが敗北寸前まで追い込まれていることだけは事実のようだ。
勝っているならロシアとベラルーシをオリンピックから閉め出せなんて、戦況に関係のない難クセをいったりしないよね。
NHKの報道も偏りが顕著だから、よその国に大きな関心のある年金老人には興味が尽きることがないのだ。

日本はまだ法律が邪魔をして、戦車やミサイルを送れといわれないのが幸いだ。
この制約がなくなれば、日本だって兵器を送るべきだという声が高まるに決まっている。
わたしだって高性能といわれている自衛隊の戦車の実力を知ってみたいけど、これはテレビゲームじゃないんだから、生身の人間が乗っている戦車を、戦場に送れなんてことはいえません。
そんなものを送った日には、ますます旗幟を鮮明にすることになり、そうなると世界最強のパスポート(ビザなしで訪問できる国の数が世界一)の日本も、明白な西側の代表とみなされてその地位を失うことになるだろう。
そうか、わたしのパスポートはまだ切れたままだった。

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