« 多民族国家とは | トップページ | オフレコ »

2023年2月 8日 (水)

謀略の気球

昨夜のニュース9には、とうとうウクライナ関連のニュースがなし。
それじゃ国際報道のほうを見ようと思ったけど、こちらも気球ぐらいで、ウクライナの戦況については新しいニュースはなかったねえ。

300000

気球についてはあまりに馬鹿馬鹿しくて話にならない。
気球の大きさは60メートルほどで、それに1トンくらいの観測機器が積んであったと、これは米国の報道。
わたしは気球の写真をにらんでみたけど、たしかに太陽光パネルのようなものがぶら下がっているのは見える。
ほかにもなんかの機器がぶら下がっていることがわかるけど、1トンもあるような感じはしないし、これは偵察用とでも観測用とでも受け取れる。
むしろ撃墜するまえから、いきなり軍事用だと決めつける米軍のほうが納得できない。

気球のようにのんびりした物体を、どうして戦闘機でミサイルをぶっ放して落っことす必要があったのか。
気球を落とすのはむずかしいのだという屁理屈も読んだけれど、それならまた北の正恩クンに、安くて環境にやさしい兵器だと教えてやらなくちゃ。
気球なんて機銃掃射をすれば、ミサイルなんか持ち出さなくても、空気が抜けてゆっくり落ちるだろう。
海上でボートで回収すれば、積んであった機器も壊れずにじっくり検証できたはずだし、宇宙カプセルを回収するよりなんぼか楽に違いない。
遠隔操作だ、軍事施設の偵察だというけど、気球と中国の基地が連絡を取っていたものなら、電波の交信などを傍受できなかったのか。
地上の偵察なら、現在は人工衛星の時代で、中国にもわたしの団地の駐車場の車を識別できる自前の衛星がある。
ああ、もうアメリカの防空体制を疑うことばっかりだ。

気球は過去にもあっちこっちで目撃されているというんだけど、なんでいまごろになって騒ぐんだ。
気球というのはゆっくり移動するので、定点観測、たとえば台風観測やオゾン層の破壊具合、太陽の黒点の増減などを、高高度から調査するのに有効な道具で、日本だっていくつも上げたことがある。
何年かまえには気球にぶら下がってアメリカまで行くんだといって、太平洋上で行方不明になった頓狂なおじさんもいた。
そうした気球のほとんどは、役目を終えると自然に空気が抜けて落下してしまうけど、たまには米国上空まで漂っていくものもあっただろう。
そんなものをいちいち気にする人はいなかっただけじゃないか。

それがここにきて、なんとステルス戦闘機F-22でミサイル攻撃だ。
これもウクライナ以前から始まった、なんとかして中露に因縁をつけようという米国の謀略であると考えるほうが無理がない。
中国も抗議しているというけど、落下した気球を調べれば、かんたんに軍事気球でないことはわかるはずだから、民間の気球にミサイルをぶっ放すという違法行為のほうに文句を言ってるのだろう。
あまりにおおげさなと、内心では苦笑しているかも知れない。

それでもこんなでたらめに感心している人が多いみたいだから、なにをかいわんやである。
もういかげん、因縁をつけるのはもっぱらアメリカで、中国はそんな挑発に乗らないという状況に気がつかんかいね。

| |

« 多民族国家とは | トップページ | オフレコ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 多民族国家とは | トップページ | オフレコ »