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2023年2月14日 (火)

まだ気球

お、また新しい気球の話だよ。
つぎからつぎへと出てくるから、アホらしいとは思いつつ、こちらも記事を書かずにいられないワ。

今度の気球はアメリカじゃなく、中国側からのニュースで、山東省青島あたりで未確認飛行物体が発見されたから、中国空軍が撃墜するって。
国と国の関係ではこんなふうに、たとえば大使館員が5人追放されたら、こっちも5人追放するように、やられたことはそっくり相手にやり返すということはよくあるから、そういうものかなと思った。
ところがよく読んだら、これは中国の地方メディアの報道で、国営メディアはぜんぜんそんな報道はしてないそうだ。
それどころか中国国内でもこの事件がネットで検索トップになっているそうだ。
つまり中国でもみんなびっくりしてなりゆきをながめているということらしい。

なーんだという感じ。
中国当局としては無用にアメリカを刺激して、リング上に引っ張り出されてもまずいので、とにかくシカト、シカトということだろうねえ。
するとアメリカはあせって、ますますしゃかりきになって、誰にでもわかる無理難題をエスカレートさせるに決まっている。
そしてますます世界中から、少なくとも第三世界からは、あきれられるに決まっている。

今度の気球は小さすぎてレーダーに映らないようなものもあったそうだ。
小さいってのはマッチ棒ぐらいか。
巡航ミサイル程度の大きさがあるなら、それが映らないっていうんじゃアメリカの防空体制もたいしたことがないな。
ネット上にはあいかわらず気球を撃墜するのはむずかしいのだという意見もあるけど、じっさいの戦争になったらそんなこといってられないでしょ。
やる気さえあれば、たかがフーセンだし、いかような手段を使ってでも落っことすに決まっている。
ほんとにむずかしいなら、北の正恩クンに通報して、ミサイルみたいな不経済な武器よりこっちのほうがエエと進言しちゃうぞ。

だいたいなんでいまの時期に未確認飛行物体がぞろぞろ出てくるんだよ。
というわたしの疑問につじつまをあわせるために、NHKではもうお馴染みになった防衛研究所の高橋杉雄サンを担ぎだして、たぶん探知感度を上げたせいじゃないかなどという。
日本も小さい気球をたくさん上げているから、これからはいちいちアメリカに通知しておかないと、問答無用で撃墜されちゃうらしい。
なにはともあれ、わたしの疑問に応えるなんて、やっぱりわたしのブログの愛読者って、NHKにも多いのね。

アメリカに忖度した松野クン(官房長官)なんか、中国側に説明責任があるといっている。
いるんだよねえ、こういうふうにこちら側の意にそう返事をしないと納得しない人が。
説明責任といったって、あれは中国の民間企業のもので、気象観測用の気球だという以外になにか説明することがあるのかい。
米国が軍事用だというあきらかな証拠を持ち出したのならわからんでもないけど、いまだにそんなものは出てこないし、さっさと撃墜して証拠隠滅をしてしまうし。
やっぱりこぶしをふり上げてみたものの、なんでもなかったとは言いにくいから、そのへんを漂っているフーセンに片っ端から因縁をつけて、重大な案件であるよう見せかけているんだろうなあ。

ただ、中国がアメリカだってうちの領空に気球を飛ばしているといったのは、いくら反発とはいえ勇み足だ。
フーセンはアジアから上げると、たいてい偏西風に乗ってアメリカ大陸の方向に漂っていくけど、アメリカから中国に向かって漂うってのはあんまり聞かないもんね。
だから中国にも気球が飛んだというなら、地球をひとまわりして、ヨーロッパを飛び越え、いま戦争をしているウクライナあたりを横目に見ながら飛来したってことになる。
そんな苦労をするなら人工衛星のほうがよっぽど確実。
わたしは現代の人工衛星の威力を知っているから、なおさら軍事気球なんて信じられないのだ。

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