でっち上げ
アメリカに取り柄があるとすれば、ウォーターゲート事件をあばいたワシントン・ポストの記者や、ウィキリークスのJ・アサンジ君のような、反骨のジャーナリストがときどき現れることだ。
ウクライナ戦争でも米国のプロパガンダをあばくジャーナリストがいつか出てくるだろうと思っていたけど、どうやら出てきたみたい。
過去にピュリッツァー賞をもらったこともあるシーモア・ハーシュというジャーナリストが、ノルドストリームのガスパイプを破壊したのは米国だと言い出した。
べつに特別にえらいわけでもない。
冷静に考えてみれば、そんなことは誰にでもわかった。
苦労して敷設したパイプを、ロシアやドイツ、そしておこぼれをもらうフランスが破壊するはずがなく、破壊するとしたらパイプが直接つながっておらず、しかもロシアとドイツの仲を割きたいアメリカや英国しかいないじゃないか。
しかもロシアのガスが滞れば、アメリカのガスが売れるというボーナスポイントつき。
これからもアメリカのプロパガンダは、ウソの皮がぼろぼろと剥がれていくだろうから、SNSでロシアをけなして喜んでいるバカ者たちは発言に御用心。
先日のNHKは、プロパガンダはロシアだってやっているということを印象づけようと、ゴミみたいな話題を見つけてきた。
ロシアの情報工作に気をつけようということで、まず持ち出したのが去年のワールドカップで、ウクライナ人のファンがナチスの旗を広げたというもの。
犯人は酔っ払っていたと弁解したそうだけど、NHKによると、これはウクライナはナチスの思想に染まっていると思わせるロシアの情報工作だそうだ。
そんなもん、日本と韓国のあいだでしょっちゅうやり合っていることで、相手が酔っ払っていたというんじゃ話にもなにもなるわけがない。
もうひとつはロシアと中国が共謀して、中国の新聞に載ったアメリカを貶める風刺画を、ロシアの新聞も共有したというもの。
風刺画というのはアメリカがウクライナ情勢を利用して、EUを圧搾機で押しつぶし、自分のところだけ利益を上げているというもの。
EUの代表が出てきて、こういうフェイク・ニュースに気をつけましょうというんだけど、へっ?
これってフェイク(嘘)か。
まさにその通りじゃないか。
ファクト(真実)を広めるのがフェイクになるのか。
わたし?
気球の後続ニュースが出てこないかと、まだ待っているところだけど、いまのところ、出てきたのは「通信の傍受装置と思える機械が搭載してあった」と「太陽光パネルがついていた」のふたつだけ。
アンテナがついていたから傍受装置と決めつけるのも乱暴だし、両方とも軍用でなくても必要なものだから、無理に理由をでっち上げたような印象はいなめない。
もはややることなすこと悪あがきとしか思えんね。
こんなわかりやすいプロパガンダばかりしているから、NHKのニュースは、悪いのは全部アメリカなんだよと小学生に教えさとす教材のようなものなのだ。
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