あのころ
つい最近、塹壕のなかで撃ち合うロシア、ウクライナ双方の兵士の映像を観た。
戦争の大局はわかりにくいけど、局地戦の局地、ようするに塹壕戦のようなところでは、双方の兵士が一歩も引かないことがわかる。
どうして同じスラブ人がそんなに殺し合うのか、たぶん双方とも愛国心という言葉に鼓舞されているんだろうけど、部外者としてはこころが痛む。
こころが痛むのはおまえだけじゃないといわれてしまいそう。
それならわたしの切ない胸のうちもわかってほしいねえ。
わたしだって一方的にウクライナばかりを責めているわけじゃないんだよ。
わたしは変人だから、外国でもアメリカやフランスのような先進国にはあまり興味がない。
どっちかというと、いまグローバルサウスと呼ばれる、いくらか途上国にちかい国のほうに関心があって、そういう国のなんでもない街角をぶらついたりするのが好きだった。
ロシア(ウクライナも含)にはむかしから行ってみたかったんだけど、その夢は中年を過ぎるころにようやくかなえた。
ちなみにアメリカには、ハワイにいちど行ったきりだ。
こういう人間だから、愛する国民がたがいに殺し合うのを見るのはツライ。
その気持ちは、戦争が始まるまで、ウクライナがどんな国なのか知らなかった日本人よりは強いと思う。
このままではロシア人、ウクライナ人のわだかまりは永遠に残ることになってしまう。
そして高笑いをするのはアメリカだけということになる。
わたしが文句をいわなければ、偏向したNHKのプロパガンダを鵜呑みにする日本人は多いのだ。
子供のころ、農家をしていた親戚の家に遊びに行くと、有線放送からよくNHKの「ひるのいこい」というラジオ番組のテーマが流れてきた。
あのころがなつかしい。
NHKよ、あのころにもどってくれ、初心に還ってくれと、せつに願わないわけにはいかない。
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