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2023年3月16日 (木)

黒海のサーカス

危険だ、ひじょうに危険だよ。
黒海上空でアメリカの無人偵察機とロシア戦闘機が接触したという事件。
前項でも書いたけど、偵察機のプロペラに戦闘機を接触させるなんて神わざだ。
偵察機は無人だからいいけど、ロシア戦闘機にすれば、万が一接近しすぎれば乗員もろとも墜落だ。
パラシュートがあるだろうという人がいるかも知れないけど、金額を考えたって割が合わない。
具体的なことは米軍が映像を公開するらしいから、どんな状況なのかそれを待とうじゃないか。
わたしはたぶん韓国海軍のレーダー照射と同じような捏造になると思うけど。

わたしが危険だというのは、じつは黒海上空のサーカスのことではなく、米国のネオコンたちが危険な賭けに出てきたんじゃないかということだ。
現在の世界情勢をながめると、ウクライナ戦争でロシアの優勢は動かしようがないし、イランとサウジの接近には中国がひと肌脱ぎ、おまけに第三世界から総スカン、しかもウクライナ支援が始まって以来、世界中の経済が混乱し、米国では銀行がばたばた倒産する始末。
これではいままでのように、兵器を売って儲けるというアメリカ式商法も成り立たなくなる。
つまり、さんざん美味しい思いをしてきたネオコンたちも、これから先はそうはいかなくなるわけだ。

わたしがここでネオコンを持ち出すのは、最近のバイデンさんに、停戦させようか、戦争を続けさせようかと、迷走しているような雰囲気があるからだ。
ひょっとすると頼りない大統領を差し置いて、ネオコンたちが戦争を仕切るためにまえに出てきたのかもしれない。

わたしはネオコンたちが核戦争の危険はおかさないだろうと思っていた。
自分までふっ飛んではモトも子もないのだから、戦闘機を供与する一歩手前でウクライナから手を引くだろうと思っていたけど、黒海上空の接触事故は、アメリカが戦闘機の供与にまで踏み込む下準備かも知れない。
商売あがったりでホームレスになるくらいなら、第3次世界大戦になるのを覚悟のうえでとことん突っ張れば、もしかするとロシアのほうが引っ込んでくれるかも知れない。
窮鼠猫を噛むのたとえにあるように、追いつめられたネオコンたちは一か八かの大バクチに出たのかも知れないのだ。
ウクライナ戦争はいよいよ危険な最終局面に入ったのかも。

わたしはむかし読んだカール・セーガンの「コスモス」という本の一節を思い出す。
『なんのために文明を破壊したのか、というやるせない気持ちと、防ぐことができたのに防がなかったという思いと』
“防ぐことができたのに防がなかった”
セーガンは核戦争で絶滅してゆく人類の、悔やんでも悔やみきれない悔恨を書いていたのだ。

わたし?
覚悟はできてるって、何度いったらわかるんだ。
わたしゃもう人生を味わい尽くしたし、これ以上生きていてもお金持ちになるとか、若い娘にちやほやされる可能性もなさそうだし。
ただこれから未来を生きていくはずの若いモンや、子供たちが不憫で、不憫で。

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