八つ当たり
ゼレンスキーさんは国連改革が必要だという捨てゼリフを残して、国連総会を去った(岸田クンも同じことをいっていた)。
これはどういうことなのか。
つまり自分たちの主張が、ロシア、中国の拒否権乱発で通らないものだから、西側だけの国連に改めろというのである。
さあ、考えてもらおう。
民主主義というのはどういうものだろう。
自分の主張が通らないといって、少数派の意見をみんな無視しようというのが民主主義だろうか。
たしかにわたしも民主主義の弊害はよく知っている。
みんなが好き勝手なことをいって、いつになっても何も決まらないという弊害は確かにある。
だからといって、いま「民主主義を守る」を旗印に戦争をしている当事者がいっていいことではない。
ゼレンスキーさんはそうとうにアセっているようで、貴重な支援国であるポーランドにまで苦情をいって、もう支援しないと反発されている。
いったいなんでそんなことを言ったのだろう。
そりゃ戦争をするにはお金がかかるからだ。
お金が出せるあいだは、米国のネオコンはいくらでも支援をしてくれる。
しかし金の切れ目が縁の切れ目、支援した兵器の金が払えなければ、ハイ、それまでよとなるに決まっているからだ。
ウクライナにとって穀物を輸出するのがお金を稼ぐもっともいい方法なんだけど、海からの輸出はロシアに封じられている。
ポーランドなどを経由する陸路があるけど、これをすれば親のこころ子は知らずで、政治家も役人も、高く売れるヨーロッパで売ってしまえと考える。
ウクライナの穀物がヨーロッパで売られると、ポーランドの農民は、自分たちの穀物が売れなくて困る。
ロシアの封鎖のせいで途上国が困る、世界が困るなんてエラそうなことをいってるけど、実態はそんなものだ。
自分たちはロシアを経済封鎖しておいて、ロシアには封鎖を解けともいえまい。
ゼレンスキーさんの八つ当たりももっともだけど、まず国内の風紀を正してからでなければ戦争なんかするべきではない。
おどろくのはこんな状態なのに、いまだに戦況はウクライナ有利、もしくは五分五分だと信じている人がいることだ。
まるっきりカルト宗教だね。
他人がなにをいっても、教祖さまの御意見以外は耳を貸そうとしないのだ。
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