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2023年12月25日 (月)

明日なき世界

日本に船籍のある貨物船がイランに攻撃されたと、日本が大騒ぎ。
これは前にも似たような事件があったけど、船に乗り込んできたフーシ派は、べつに船員を虐殺するわけでもなく、イスラエルに協力する船は通さないというだけで、船員はすぐに解放された。
今回はどうか。
一種の示威行為で、どうも海賊のような手荒な方法で船をシージャックしようというわけではないようだ。
許容範囲とはいわないけど、武器を支援して犠牲者を積み上げる米国に比べれば、現在のパレスチナを同じアラブ人が遠方から支援するということで、このていどは認めてもいいんじゃないか。

むしろことさら騒ぎ立てて危機を広大に演出しようというアメリカ(とNHK)の姿勢のほうが目立つ。
日本船籍といっても、日本人はひとりも乗っていないのだ。
実質的被害はなにもないのに、こんなことで騒ぐのは、軍備を増やして中国に対抗しようという日本政府の陰謀に違いない。
台湾有事の行方が台湾総統選挙の結果待ちで、どうも不確実になってきたので、今度はイランにケンカをふっかけて、なんとかほかにメシの種を見つけようという米国のネオコンの陰謀に加担しているようにも思える。

プーチンは和平提案に応じる用意があるという報道もあった。
ロシアはクリミア半島と、現在占領している東部4州さえ手に入れれば和平に応じるといっているらしい。
これはわたしが、ロシアの目的はその地域だけで、ウクライナ全土を占領しようという意図は最初からないのだといってきたことと、まさに一致する。
しかしすぐあとに、ロシアが困っているからだとか、西側にゆさぶりをかけるつもりだろうとか、邪推ばかりする意見も紹介されていた。
いま困っているのは、欧州の支援疲れや、米国議会の支援予算拒否で、だれがどう見てもゼレンスキーさんのほうに決まっているのに、こんなことを言っていたらいつになっても和平は出来ない。
NHKはいつまで、アメリカの、血に飢えた危険な勢力に追従しようというのか。

わたしという人間のひとりの人生のうちだけでも、日本は戦後の混乱期から、世界の大国に変身した。
つぎの、あるいはさらにそのつぎの世代の人生ひとつのあいだに、まるっきり逆のことが起こらないという保証はないんだよ。
いまでは世界中から、日本は平和でいいと観光客や移民が押し寄せるけど、子供や孫たちがガザの悲劇を体験しないためにも、日本人はもっと冷静に、公平にものごとを判断するべきだ。

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コメント

フーシ派の貨物船攻撃が人的被害もなく、それでいて経済に与える影響が大きいことに1つの可能性を感じていたところです。そんなこんなで、この記事に注目しました。
https://ameblo.jp/bigsur52/entry-12833058390.html

投稿: Hiroshi | 2023年12月26日 (火) 03時44分

なんかやたら情報量の多い“この記事”ですね。
今日はこれから用事があるので、あとでじっくり読んで返事をしましょう。

投稿: 酔いどれ李白 | 2023年12月26日 (火) 21時42分

Hiroshiさんのブログ、ざっとながめてみましたけどね。
中国関連のサイトにリンクが張ってあること、そしてあなたの意見なのか、どこかよそのサイトの記事の引用なのかわからない文章があって、あなた自身のスタンスがわかりにくいんだけど、まあ、全体として中対関係の悪化を望むようなサイトではないでしょう。
わたしへの注文があるわけでもなさそうなので、安心しました。
あとはなぜアメリカ(やNHK)がしきりにイランやフーシ派を気にするのか、そのへんを注意して見守っていきましょう。

投稿: 酔いどれ李白 | 2023年12月27日 (水) 13時41分

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