意志もつ花
テレビを観ていたら、植物も意思の伝達方法を持っていて、仲間同士でいろいろ情報をやりとりしているという番組があった。
どうやって撮影したのかわからんけど、たとえば葉を食べる害虫がきたりすると、葉のなかを光が移動して、葉の末端や他の植物にまで危険を知らせ、しかるべき対応策を立てているのだそうだ。
目も耳もない植物だって、生きものなのだから、そういうことはありそうである。
わたしはよく花壇の雑草取りをする。
すると雑草たちが、わたしがあらわれるのを察知して、警戒警報を発令しているかも知れない。
いくら警戒警報を出したって、彼らには足も羽根もあるわけじゃないから、人間から逃げるわけにはいかない。
でもそんなことを考えたら気のドクになって、草むしりもしにくくなった。
雑草の側から見たら、わたしはヒトラーやネタニヤフさんのような、非情な殺戮者なのだ。
逆の方法はないだろうか。
つまり植物に、わたしはやさしいおじさんなんだよとわからせる方法は。
じつは去年花壇に植えてみたら、ものの見事に枯れてしまったオオキバナカタバミ、あれを今年もひと株もらってきて、花壇に植えたんだけどね。
わたしの理想はマルタ島で見たように、いたるところにあの黄色い花が咲き乱れることだ。
冬に開花する花だから、花の少ないこの季節にあれほど目立つ花もないのである。
去年枯れてしまったのは、すこし手荒に扱いすぎて、花のほうがショックを受け、失意から立ち直れなかったのかも知れない。
同じ轍を踏まないように、今年は耳もとで、わたしはやさしいおじさんなんだよ、なんだよとささやいてみたらどうだろう。
彼らがうまくだまされて、よし、元気に発育しようって気にはならんだろうか。
それにしても光の移動で植物の反応がわかるものなら、近い将来、植物と人間の会話もできるようになりそうだ。
でも、そんなことになったら、ますます草むしりなんかしにくくなるな。
キャベツの千切りも痛々しくて食べられなくなるかもね。
温暖化すでに戸口に迫るかや
見あぐる空に木星ひとつ
暖かいのはよかったけど、人類みんな、フライになる日も近いんじゃないかね。
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