泥沼ふたつ
振り上げた手を下ろせないで弱っているのが現在のイスラエル。
ハマスを壊滅させると息巻いて、国際世論もものかわ、ガザ地区の北部から南部まで攻め込んだのはいいけど、目標にしているヤヒヤ・シンワル指導者が見つからず、彼を殺してそれをきっかけに停戦に持ち込もうという目論見は依然不透明。
このままでは停戦のきっかけもつかめず、そのあいだにもイスラエル非難の世論は高まる一方だ。
戦力で劣るハマスのプロパガンダ作戦に、イスラエルは完全に敗北した。
先日も新しいトンネルを発見したなんて威張っていたけど、それはエジプトなどからひそかに支援物資を搬入するためのもので、ガザ地区の下に網の目のように張り巡らされていることは、とっくに、わたしでさえ知っていた。
いまごろ発見したと騒ぐのは、なんとかこの戦争に勝ってるという宣伝行為にほかならない。
たとえシンワル指導者を殺しても、これだけ残忍なことをしてパレスチナ人の反感を買ったのだから、未来永劫にハマスはよみがえる。
NHKでさえ、ハマスはすでにパレスチナ人のイデオロギーになっているので、指導者を始末してもつぎの指導者が現れるだろうといっていた。
イスラエルは明日の見えない泥沼の戦場に足を突っ込んだというわけだ。
ウクライナのほうも似たような状態だ。
NHKニュースでは、プーチンは大統領選挙で対抗馬になりそうな相手の立候補を妨害しているなんて強調していたけど、いまは戦争中で、ロシアは戦時統制下だぞ。
戦争をしてなければプーチンは、反体制派の候補者なんて歯牙にもかけなかっただろうけど、戦時統制下では、敵国に利用されそうな相手の自由を一時的に制限するのはやむを得ない。
立候補妨害どころか、選挙そのものさえ妨害しているウクライナには目をつぶって、なんでロシアばかりあげつらうんだ。
昨日のNHKニュースではまたロシアの問題ばかりで、それ以上ひどいウクライナのことはほとんど報じられなかった。
たまになにかあると、市民やバレリーナや、昨日は動物園の飼育員までかつぎだして、ウクライナの悲劇を強調することばかり。
ウクライナではロシアと同じなのが気に入らないと、クリスマスの日にちまで変更したそうだけど、こんなものは太平洋戦争のとき、日本が敵性語だといって英語の使用を禁止したのといっしょ、たんなる憂さ晴らしにすぎない。
もともとウクライナの政局は、韓国のようにあっちにつくか、こっちにつくかと揺れ動くていどの状態だったのに、本気で一方に肩入れしたバイデンさんの失敗だ。
米国は景気はまあまあなのに、バイデンさんの人気は落ち目だというニュースがあったけど、当たり前じゃん。
他国の戦争に15兆円も支援したいなんてムチャなことをいって、そんな金があるなら自分の国に使えといわれるのは当然だわサ。
言い出しっぺのバイデンさんにとって、こちらも泥沼だ。
あ、バイデンさんに追従するNHKにも泥沼ね。
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