まだしばらくは
いよいよ今日になった台湾の総統選挙、夜には大勢が判別するだろう。
昨夜のNHK国際ニュースでは酒井美帆ちゃんが真剣なまなざしで、中国は台湾の学生を優遇処置で取り込もうとしていると報じていた。
台湾の学生が中国の大学へ入学すると、いろいろと特典があるのだそうだ。
それはいいけど、台湾の学生が中国の大学を受験しようとすると、入試まえにアンケートがあって、思想調査をされるんだとか。
ニュースの映像には、アンケート用紙も映っていたけど、そんなものはわたしにだって作れるし、顔をさらすのは危険ということで、告発者本人の顔はふせたままだった。
これでは事実かどうか確認のしようがないけど、どうも捏造映像のような気がする。
根拠は?
いま説明しよう。
たとえばあなたに、なにがなんでも結婚したい相手がいるとする。
そんな相手に、あなたのお父さんはお金持ちですかと聞けますか。
そんなことを聞けば、まるで親の財産目当てで結婚したがっていると思われてしまう。
中国が台湾の学生を優遇処置まで用意して受け入れようとするのは、台湾の学生をどんどん受け入れて、平和的に統一したいからであって、入試のまえにわざわざ思想調査なんかすれば、学生だって馬鹿じゃない。
なんかウラがあるんだろうと疑われて、かえって逆効果だ。
NHKがやったのか、アメリカの意を受けた台湾のどこかの政党がやったのかわからんけど、捏造ならアホなことをしたもんだ。
わたしは選挙の結果がどうなろうと、中国のほうから台湾の軍事侵攻などあり得ないという考え。
なにも今回の選挙が中台の将来を決定するわけじゃあるまいし、中国は香港の返還まで100年ちかくじっと待った実績があるのだ。
あわてることはない。
ゆっくり成長と繁栄を志ざしていれば、いつか台湾は熟した柿のように中国側に落ちるに決まってる。
なんで戦争なんかする必要があるんだ。
むしろアメリカや日本のほうに焦る理由がある。
いまの機会を逃して、中国がますます繁栄し、台湾がそれに指をくわえるようになったら、もう2度と台湾有事に持っていくのは不可能かも知れない。
選挙の結果はどうであれ、なにがなんでも台湾有事をでっち上げて、ここで中国をがつんと叩いておきたい、とそう考える人たちが世間には一定数いるんだよね。
だからわたしたちは、台湾の選挙後もしばらく監視の目を弛めるわけにはいかないよ。
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