またプロパガンダ
前項でプロパガンダというものは、わかりやすくなければいけないと書いた。
今度は逆にややこしくて、ミステリーファンをうならせるプロパガンダについて書いてみよう。
昨夜のNHK国際報道で、ロシアで反戦活動をしている兵士たちの家族が取り上げられていた。
プーチンに抗議をする反戦メディアや、路上でアタシの亭主を返してと抗議デモをする奥さんたち、ロシアの人口の何分の一が知らないけど、戦争に反対する人々は確実に増えているとNHKは言いたいらしい。
ま、これはわかりやすいプロパガンダのほう。
しかしこんなものを見せられれば誰しもが、へえ、ロシアにはいまだに反体制メディアもあるのか、抗議デモも許されてるのかと考えてしまうだろう。
これってロシア側のプロパガンダじゃないのか。
ロシアの反戦運動を報じているつもりのNHKは、まんまとロシアのプロパガンダに乗せられて、逆にロシアが民主的で寛容な国であることを宣伝してんじゃないのか。
ミステリーファンをうならせるプロパガンダとはこういうものだよ。
これはNHKのジレンマだな。
ロシアを貶めるのは上からの至上命令だから、なんとかそれらしいネタを探して報道しないわけにはいかない。
といって、ロシアが抑圧的な独裁国家であることを証明しようとすればするほど、かえってその逆を宣伝することになってしまう。
こうなるとミステリーというよりユーモア小説だよ。
わたし、ますますNHKのファンになってしまいそう。
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