役立たずのNHK
昨夜のNHKのニュースでは、まだしつこくロシアのテロについて、NHKにしか通じないデタラメをいっていた。
あまりに単純でわかりやすいので、いちゃもんをつけるのも楽でいいけど、どうして視聴者はこんなにものわかりがいいと考えるのだろう。
そこまでしてデタラメを乱発するNHKの真意はなんだろう。
ニュースにはISの戦闘員という男が出てきて、最後まで顔を見せないまま、ロシアとISは敵対関係にあるなんていい、AK-47の撃鉄をガチャガチャと鳴らしてみせる。
なにかISでなければいえないことをいうかと思ったら、ロシアはイスラムの国々を抑圧していてISとは戦争状態にあると、三流スパイ映画の脚本みたいなことをいう。
事情を知っている人なら、ましてパレスチナで虐殺が始まっているいまでは、ロシアはイスラム主義の国にとって味方であるはずだから、おかしくて笑っちゃう。
このブログに書いたけど、彼らがそれほどまでに復讐したがるなら、相手はロシア以外の先進国でなければおかしいのに、そんな逆質問はまったくなし。
なにがなんでもISが狙うのはロシアでなければいけないようだ。
まあ、過去にISを攻撃した有志連合のなかでは、ウクライナにかまけて、ロシアの警戒がいちばん手薄だったからということにしてみよう。
それでもおかしいことはある。
以前のNHKでもいわれていたけど、ISは金のためにテロを起こしたことはいちどもないそうである。
彼らは独自のイスラムの大義のために戦っていて、死ぬことを恐れなかった。
モスクワのテロリストたちは金をもらってやったと白状し、これは拷問されてという人がいるかも知れないけど、全員がおめおめと逮捕された。
実行犯はロシアに出稼ぎに来ていたタジキスタンのイスラム教徒で、ニュースではそのためにロシアでも移民の排斥運動が起きているといってたけど、現在の状況でロシアが移民を追い出すようなことをするわけがない。
タジキスタンは貧しい国だけど、世界が2極化されつつあるいま、貴重なロシアの同盟国でもある。
たった数人のテロリストが出たくらいで、プーチンが同盟国に対して冷たい扱いをするはずがないのだ。
移民に手を焼いているのは、ほかならぬアメリカで、フランスや英国、ドイツもこれに準じるから、ロシアもいくらか世界の潮流に追いついたという程度だろう。
ロシアの南のはずれにあるダゲスタン共和国でもイスラム教徒による暴動があったと、なんとかしてロシアとイスラム教徒の関係悪化を印象づけたいようだったけど、これもよく聞くと、暴動の原因はガザ地区におけるイスラエルの虐殺に抗議するものだったから、文句をいわれるのはイスラエルと、これを支援するアメリカであることは馬鹿でもわかる。
そんなアメリカと敵対関係にあるロシアが、イスラム教徒から恨まれるスジはないのだよ。
NHKによると、このテロはあらかじめアメリカから警告が出ていたそうである。
いまのアメリカがそんな親切をするかと疑問に思ったけど、プーチンの発言によると
「テロ攻撃の可能性があると欧米側からの挑発的な声明もあるが、あからさまな脅迫で不安定化させる試みだ」
これだけ聞くと、たしかにアメリカからあらかじめ警告があったように聞こえる。
しかしこの報道のすぐあとにロシア特派員の禰津博人サンが出てきて、現在は両国の関係は極度に悪化しているといっていたくらいだ。
そんなときににアメリカが親切な忠告をしてくれるとはだれも(プーチンも)思わなかっただろうし、むしろイスラム国の仕業に見せかけるための、あらかじめの布石であったと思うほうが自然だ。
禰津サンはロシアの現況について報告するんだけど、まったくいいかげんなことばかりである。
その発言を聞いていたら、潜在的な不満がくすぶっている“とみられ”という憶測に、さらにプーチン政権は警戒を強めている“とみられ”と憶測のダメ押しが出てきた。
これならだれでも特派員が務まるわサ。
そして最後は、プーチンはその失態から国民の目をそらせるために、ウクライナへの攻勢をいっそう強めていく“とみられます”と、徹頭徹尾、NHKお得意の憶測と願望で締めくくるのである。
わたしの払った視聴料がこんな役立たずの特派員に使われるのは耐えられない・・・・そうか、うっかり上司の意向に楯突くと、おまえも南アフリカに飛ばされたいかといわれちゃうものな(これはわたしのブログをずっと読んでいる人だけにわかるジョーク)
NHKにはかってのソ連のような、恐怖の権威主義がはびこっているのだよ。
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