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2024年6月 8日 (土)

国際経済会議

ノルマンディー記念式典のつぎは、ロシアで国際経済会議の話題だ。
西側先進国は軒並み欠席だそうである。
どうだ、困っているだろうというのは、その西側先進国だけで、ロシアはぜんぜん困らない。
テレビで観ると、会議場はBRICSやグローバルサウスの国で満員の盛況だ。
ハンガリーなんかEUに加盟していながら、ロシアのエネルギーがなければウチは困りますと、どうどうと西側に叛旗をかざす始末。
メンバーさえ増やせばいいというEUの欠陥がもろに出たな。

この会議を見て、ああ、くそっという日本企業の嘆き節が聞こえてくるようだ。
トヨタもユニクロも苦労して開発したロシアの販売網を、政府の命令で泣く泣く手放した。
先進国のなかで、まあ、アメリカが大口の購買力を持っているだけで、ほかの先進国は似たようなもの。
いまでは中国、インド、ロシアだってそれなりの購買力を備えているんだし、そんな美味しい市場を投げ出せというんじゃ、企業から見れば長年の地道な努力をパアにしろといわれているようなものだ。
日本の政府は国民のためにあるんじゃないのかと、企業からすればハラワタが煮えくり返る思いだろう。

しかも先進国が撤退したあとに、ロシアに入ってきたのが中国だ。
昨日まで日本企業があった店舗に、今日からは中国のメーカーの店舗が入っているのだ。
文句をいうわけにはいかない。
中国だって軍事力を行使してロシアにある日本企業の販売網を奪い取ったわけじゃなく、日本が勝手に出ていっただけだ。
敵に塩を贈る、それもノシつけてというのはこういうことをいう。
国が落ち目のときはこんなものだろうけど、一方に地道な努力をする企業があり、もう一方にそれをいとも簡単にぶっ壊そうとする政府がある。
ロシアの国際経済会議は、それをはからずも暴露したように思えるな。

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