« 中国の旅/彷徨の2 | トップページ | 予知能力 »

2024年6月 3日 (月)

偽善

えー、今日はいつもNHKの憶測もしくは願望ニュースばかり観せられているわたしの憶測、あるいはSF的記事であります。
ただいまメキシコで大統領選挙が行われていて、初の女性大統領が誕生しそうだと話題になっていますんですが、ところでメキシコというと、みなさんはどんな国だと思っとりますか。
いやいや、闘牛みたいに動物愛護団体と揉めている件はよそに置いて、つまり、どうしてあの国はひじょうに危険な国なのかということ。
なんでもこれまでの選挙期間中に30人もの候補者が殺されているらしい。
メキシコだけじゃない、グアテマラ、ベネズエラなども似たような治安が最悪の国ばかりだ。

なんでそうなのか。
アメリカがそばにあるからだと考えた人はおりませんかね。
そしてそのアメリカには、まじめな政府なんぞできては困る、近隣の国はいつまでも麻薬の供給国であってほしい、銃器の買い入れ国であってほしいと考えている勢力がいるとしたら。
たとえばメキシコでも、政府が本気になって、ギャングを一掃しようとしたらできないことだろうか。
戦前の中国はギャングに汚染された国だったけど、共産党の新中国になったとき、ぜんぶとっ捕まえて問答無用で銃殺だと脅したら、ギャングたちはみんな香港、マカオ、あるいは台湾にトンズラした。
最近ではフィリピンのドゥテルテ大統領が、情け容赦のないやり方で、やはり国内の治安を改善した。
軍隊を持った政府にできないはずはないのである。

まじめな政府を作らせたくない勢力が、アメリカ政府の中にもいて、それがメキシコのギャング内にも深く食い込んでいたら、とてもメキシコの政治家ごときには太刀打ちできないだろう。
国内を不安定化させるのは、安定化させるよりずっと簡単なのである。
かってキューバに、カストロの率いるまじめな政権ができたことがあった。
映画「シッコ」や「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」を観れば、キューバがアメリカ国民からさえ理想国家のように見られていたことがわかる。
おもしろくないアメリカは、経済制裁を総動員してこの国の体制を妨害した。
結果はご存知の通りだけど、キューバはまじめな政権ができたのが早すぎたのだ。

似たような状況はかっての東南アジアにもあった。
しかしそれらの国はアメリカから遠かったおかげで、アメリカに対抗する大国が現れれば、しだいに状況は改善する。
ベトナム、カンボジア、インドネシア、フィリピン(ここはまだ脈があるっていうんで、また米国、日本が引き戻そうとしてるけど)など、どれも米国のくびきから脱出しつつある国だ。

そんなことはない、アメリカはメキシコの麻薬組織を撲滅するために、それなりの貢献をしているという人がいるかな。
それは表面的な部分で、じっさいにはアメリカはメキシコのギャングを一掃したくないんだよ。
アメリカの軍事力に対抗できるギャングなんかいるわけがないんだから、その気があればとっくにできたはずだ。
まじめな国が作れるよう、アメリカがほんとうにメキシコに協力する気があるなら、メキシコだってとっくに日本のような美しい観光立国になれていただろう。
国民は自国内で仕事を見つけて、わざわざアメリカまで命の危険を犯して移民しないですんでいたはずなんだ。

これでわかったろう、米国の偽善という・・・・
いや、今日はここまでにしておこう。
アメリカが衰退すれば、もしかするとラテンアメリカにも、平和な国が続々と誕生するかも知れない。

| |

« 中国の旅/彷徨の2 | トップページ | 予知能力 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 中国の旅/彷徨の2 | トップページ | 予知能力 »