シークレットサービス
トランプさん狙撃事件で、警護のシークレットサービスになんのかんのという人がいる。
もと陸上自衛隊レンジャー部隊隊員という人まで出てきて、アメリカでは要人警護にこんなことをしている、日本もああすればよい、こうすればよいといえば、ココログのブログにまで同調して、そうだ、日本の警護は生ぬるいと騒ぐ人があらわれた。
後輩(わたしももと自衛官だ)にとやかく言いたくないけど、ひとこといっておかないと、自衛官てのはみんな馬鹿なのかと思われてしまうから、あえて書く。
ご存知のとおりアメリカは銃器が蔓延した危険な国だけど、日本は逆に銃器を使った犯罪はめったに起こらず、外国人が感動するくらい安全な国だ。
この両者をならべて比較するほうがどうかしている。
いってみればアメリカは事件が起こることを想定して警護をする国、日本は事件か起きないことを前提に警護をする国だ。
それが悪いとはいちがいに言えない。
事件が起きないことを前提にするには、日頃から徹底した銃器規制が必要だ。
日本の警察の銃器取り締まりはきびしく、犯罪者が拳銃は川に捨てたといえば、川ざらいまでしてそれを探す国なのである。
政治家の場合、聴衆とできるだけ壁を作りたがらないものだ。
安倍もと首相の場合は、それが裏目に出たから、これからは警護はいくらか厳しくなるだろうけど、選挙の演説を聞きに行ってみたら、機関銃を持ったシークレットサービスがまわりを十重二十重に取り囲んでいた。
そんな演説をアンタは聞きたいと思うか。
むずかしい問題だけど、日本のシークレットサービスがあまいのにはそれなりの理由があるのである。
ちなみに上記のもとレインジャー隊員は、米国のシークレットサービスは素晴らしいと誉めていたけど、銃が発射された時点で警護は失敗である。
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