ニューズウィーク
いつか書こうと思っていて、表紙の画像を用意しておいた。
「ニューズウィーク(日本版)」という時事週刊誌がある。
わたしは図書館に行ったときなど、ほかに読むものがないと、これの最新版にざっと目を通すことがよくある。
たまたま図書館に行ったら、この本の古いもの(2022年号)が賞味期限切れになっていて、持ち帰り自由のリサイクル本になっていた。
さっそく頂いてきたけど、時事雑誌というのは、じつは賞味期限が切れたほうがおもしろい場合もあるのだ。
このリサイクル本を読んであきれた。
書かれたことはデタラメばかり、というか、つまりアメリカ視線の内容ばかりだ。
表紙にでかでかと“うなだれる中国経済”とか“アメリカの針路”と謳ってあるけど、現実には、中国はその後もけっして落ち込んでないし、米国が目指していたものの実態についても、的はずれなことばかりだ。
ニューズウィークの記事は署名記事がほとんどなので、的はずれを執筆していたKさん(外交アナリストだそうだ)という人は、恥ずかしくて表を歩けないかと思ったら、最近の号にもまたなにか書いていたな。
もちろん未来のことは誰にもわからないのだから、記事を書いた人間を責めるのは酷かも知れない。
わたしはこの号が発行されたときより、1年以上あとにこの本を読んでいるので、ニューズウィークが予想したことが正しいかどうかを確かめることができるのである。
そしてあまりの的はずれに、つい笑ってしまうのだ。
賞味期限が切れたほうがおもしろいというはこのことである。
また結果がわかったあとで読むと、その本がリベラルか保守か、右か左か、どのていど信用できるかなどということもわかってしまう。
こんなことを書く気になったは、昨日のネットニュースに、ソースがニューズウィークの記事で、こんなものがあったからだ。
「反日投稿を大量削除『ナショナリズム』を焚き付けない当局の本音と、日本人を守って死亡した中国人女性の実像」
いったいなんでこんなひねくれた解釈しかできないのだろう。
いまのところ相手は誰でもいいというたんなる通り魔事件で、たまたま居合わせた中国人女性が止めに入って刺された、というそれだけの事件ではないか。
わざわざ大騒ぎをして日中関係を悪化させるほどのものではない、そう考えて中国政府は冷静なのに、なにかウラがあるのだろう、経済的に困っているから日本の支持を失いたくないのだと決めつける。
死んだ女性の境遇までせんさくして、貧しい農民の出身だとか、中国の発展に取り残されていたなどと書く。
習近平さんが貧困一掃をはかって、その試みはかなり成功しているけど、ひとりひとりの国民まで豊かにすることは簡単ではない。
どんな国にも貧しい人たちはいる。
他国のことを心配する余裕が、どこの国、たとえばアメリカにあるというんだろうか。
もういまでさえ、中国は多くの途上国を支援するほどゆとりがあるではないか。
これもなんとか中国との対立を煽ろうという危険な記事にしか思えない。
つまり世界的に知られたニューズウィーク誌の記事も、ためにする記事である場合があるということだ。
わかってくれよ、未来をしょって立つ若いみなさんはと書こうとして、わたしは一瞬頭がボケてしまったのかと思った。
先日の都知事選でもそうだけど、わたしみたいなじいさんの常識では理解できない時代に突入したみたいで、もはやわたしが関わるには遅すぎたのかも知れない。
いいとも、みんな揃ってあの世に行きたいというんだな。
台湾有事でも核戦争でも、勝手にすればとしかいいようがないね。
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