戦禍の五輪
オリンピックのおかげで国際報道が入って来ないので、録画してあった古いNHKの報道番組を観てみた。
7月7日に録画した「戦禍のオリンピック」という番組で、日本の国際体操連盟の会長である渡辺守成さんに密着した番組だった。
会長さんはウクライナの肩だけを持つわけにはいかないと良識的な立場で、ウクライナの体操選手たちに、来年からロシアの選手も国際大会に出場させるという。
ウクライナ選手の発言がふるっている。
“ダメです”のひとこと。
ロシア人選手との握手を拒否したウクライナの美人フェンシング選手が、ロシアはわたしたちの国の国民を殺しまくっているのです、他国を侵略するような国を認めるわけにはいきませんという。
フェンシングという競技がそもそも貴族のスポーツという感じだから、この選手もウクライナの恵まれた境遇の人なのだろう。
ロシア人選手は国家代表としての出場でないにもかかわらず、こういう物言いだ。
渡辺会長は良識をそなえた人だから、それ以上言って相手を怒らせるようなことはしないけど、ここではわたしが代わりに言おう。
わたし/それではお聞きしますが、クリミア半島を手土産に、NATOに加盟しようとしてロシアを怒らせたのは誰ですか。
美女/そんなことはウクライナの勝手でしよ、他国のやることに干渉しようってほうがいけないのよ。
わたし/戦争のきっかけを作ったのはあなたの国の大統領なんですよ。
むかしソ連がキューバにミサイルを配備しようとしたとき、ケネディ大統領は核戦争も辞さない勢いでこれを阻止しました。
国家にはどうしても譲れない一線というものがあります。
だいたい、なんでそれまで仲良くしていたロシアを怒らせる必要があったんですか。
この選手はキューバ危機のときまだ生まれてなかっただろうから、このへんで目をパチクリすると思われるけど、わたしも美女をいじめるのは好きじゃないのでこのくらいにしておこう。
番組では冒頭から、戦争を続けている国にオリンピック参加の資格はないなどといっていた。
そんならパレスチナで虐殺を続けているイスラエルは、なんで参加できるんだよと、これはみごとなダブルスタンダード。
この件では番組に登場していたパレスチナ人選手のほうがまだ理性的だった。
ウクライナの選手たちにも、一方的な侵略でないことを理解してもらって、また美しい美女たちが互いに相手を讃えあう、そんなオリンピックが見たい。
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