甘ったれるな
すげえなあ、トランプさん。
まだ就任まえからパレスチナのゴタゴタを片付けちゃったよ。
それもどちらか一方の肩だけを持ったわけじゃないんだから、トランブさんはバイデンさんよりハマスに対して強引だ、と口を揃えていた日本のマスコミはどうした。
これだけ見てもトランプさんは以前のトランプさんじゃないみたいだぞ。
その勢いでウクライナも片付けてほしいね。
そのトランプさんが外国の輸入品に一律の関税をかけるそうだ。
一律ということは公平ということで、文句をつけるわけにはいかないじゃん。
にもかかわらず、トランプさんのやっていることは恫喝政治だという声がある。
だいたいなんでトランプさんは、ちょっと聞くと乱暴に聞こえるそんなことを言い出したのだろう。
アメリカの立場で考えてみよう。
ここに載せたグラフはヤフーに載っていたもので、世界の軍事費の比較をしたものだ(2022年版)。
軍事費はアメリカが突出している。
最近軍事費を増やしている中国でさえ、アメリカの1/3だ。
なぜアメリカだけがこんなに多いかというと、アメリカは世界の自由主義の盟主をもって任じていて、ヨーロッパや日本などの安全まで保障しているせいだ。
世界の安全を保障するのは金がかかるのだ。
アメリカの軍事費というのは西側の国すべての防衛予算でもあるとみれば、多いのも不思議じゃない。
そのかわり、たとえば日本はアメリカの核の傘に入るかわり、思いやり予算など、経済面でアメリカの面倒をみる。
アメリカの景気がよくって、米国と日本の双方が納得してやってることなら、他人が文句をいうことではない。
アメリカの景気が悪くなったらどうか。
トランプさんならずとも、いつまでオレたちに頼るんだ、ちったあ自分の面倒は自分でみろっていいたくもなるだろう。
いまちょうどそういう時期だから、日本だけではなく、ヨーロッパの国々も難題を押しつけられて困っているわけだ。
すこし前に吉田茂、岸信介、田中角栄の3人のもと首相を扱ったNHKのドキュメンタリーを観た(ほかにもこの番組を観た人は多いだろう)。
そこに吉田ワンマン首相が、金のかかる国防はぜんぶアメリカにまかせてやったよ、がははと笑うシーンがあった。
戦後の安保交渉で日本はそういう条約を結んだのである。
ちょうど東西冷戦の最中でもあり、アメリカの景気も昇り調子だったので、ついついその気になっているうち、ヨーロッパの国防までみんな責任を持たされ、予算はかぎりなく膨らんでいたのだ。
トランプさんでなくても、いつか誰かがおかしいと気がついただろう。
ようするにアメリカに甘ったれて、国防を米国に丸投げしていたほうが悪いんだよ。
ぶつくさいうのは簡単だけど、関税というのは相手のあることだから、特定の国を標的するのは、トランプさんでも難しいだろう。
これまで面倒をみてきた国に一律に関税をかけるなら、中国もロシアもやむを得んと話し合いに応じるだろうし、日本やEUみたいにたんとお世話になった国は、どうもお世話になりましたと利子をつけて払ってやったらどうだ。
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