雑煮と短歌
雑煮である。
“なにもなきわが家も年の初めかな”ってところだけど、今日は俳句ではなく、短歌のほう。
全生園の俳句ついでに、今年は歌も詠んでみた。
分裂と対立、情け容赦のないジェノサイドの24年はこりごりで、こうやって詩人の気持ちになって、清らかな気分で新しい年を迎えるのだ。
ボケ防止にもなりぬるよ。
悲しみをともに語らむこの杜に
孤独のうちに死せる人あり
この杜に願かけし人いまいずこ
冬の木立ちを見あぐれば星
星々にうらみを語ることもやと
木々のまにまにさまよう御霊
葬式もお好きなものをと取りそろえ
白きクルスに南無阿弥陀まで
まっ黒でミノ着たちびの田舎神
おはしますかや問いたきことも
どうしても悲観主義から逃れられないけど、こちらにはわたし流の皮肉とユーモアもまあまあ。
昨夜はライ病患者で作家だった北条民雄 の「いのちの初夜」を読み通した(青空文庫に載っている)。
またペシミズムが一段と進行しそうだけど、それでも日本のライ患者がもういちどここに隔離されることはないだろうと、わずかながら救いはある。
まだ正月休みで、本格的な世界のニュースは入ってこない。
義憤のネタに不自由するこのごろ。
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