« 昨日と今日のNHK | トップページ | 勝ち馬に乗る »

2025年1月19日 (日)

沈黙のいま

さあ、よく聞いてくれよ。
トランプさんが厚生長官に起用する予定のケネディJrについて、昨夜のNHKニュース9がゴタゴタいっていた。
ノーベル賞科学者が連名で彼の起用に反対しているのだそうだ。
ケネディJrは過去にいいかげんなことばかり言っている、厚生長官の資格はないというのである。

わたしはこのニュースを聞いて、アメリカの3大極悪業界というものを思い出した(わたしが勝手に決めたものだけど)。
どんな卑劣な手段を使っても、自分たちの権益を守ろうという業界で、1に兵器産業(銃器産業を含む)、2に保険会社、3に医療業界(製薬会社も含む)である。
これらはアメリカの影の政府といわれるくらい、献金という名のワイロやロビー団体、息のかかった政治家や学者、メディアを動員し、とにかくありとあらゆる手段を使って、大統領でさえ思うままに動かすとされる業界である。

1960年代にレイチェル・カーソンが、「沈黙の春」を書いて、殺虫薬が自然界に悪影響を与えると主張したとき、製薬会社は上を下への大騒ぎになった。
なんとか彼女の口をふさごうと、政治家や買収した学者も動員し、誹謗中傷や恐喝、脅しまで連ねて、彼女を悪徳科学者であるとするような世論を作ろうとした。
こうした工作にのせられた当時の世論は、カーソンを世間から乖離した変人とみなしたのである。
さて、お立ち合い、正しいのはつねに変人なのだよ。

長い闘いのすえにようやくカーソンの言い分の正しさが認められた。
殺虫剤が自然界のすべての小動物を絶滅することはなかった。
いまわたしたちが小鳥の声を聴いたり、魚釣りをしたり、野山を歩いてヘタな俳句をひねったり、あるがままの自然を楽しめるのは彼女のおかげである。
この時点で変人のほうが普通の人になったのだ。

いまのアメリカ(とNHK)を見ていると、ケネディJrがカーソンと同じ標的にされているような気がする。
まだスラブ人の死体を積み上げ足りないと考えているのか、NHKはいまだにバイデンさんの肩を持つ。
とうぜんトランプさんのやることは何にでもケチをつける。
いまの状況では、NHKがトランプさんが起用する閣僚を、ほめるわけがないということは留意しておいたほうがいい。

ここまではわかったかな。
議会の承認が必要なので、まだケネディJrが最終的に厚生長官になれるかどうかわからない。
しかし彼の言い分も聞かず、一方的な中傷に加担すべきではない。
わたしはここではNHKが間違っているとか、トランプさんが正しいとはいわない。
みなさんも日本の公共放送の言い分を頭から信用するのではなく、トランプさんが何をしようとしているのか、きちんと見極めてから判断するべきだというのである。
ひょっとするとトランプさんは、腐敗しきったアメリカの政治を、根本的に叩き直そうとしているのかも知れないのだ。
もうすこし見守ろうじゃないか。

| |

« 昨日と今日のNHK | トップページ | 勝ち馬に乗る »

(NHK)テレビより」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 昨日と今日のNHK | トップページ | 勝ち馬に乗る »