« やりとりの追伸 | トップページ | フキノトウ »

2025年3月 3日 (月)

今後の見通し

ケンカ別れに終わっても、SNSやマスコミはあいかわらずロシアを非難する論調ばかりだ。
トランプさんのゼレンスキーさんへの仕打ちがひどすぎるという人も多い。
わたしはそうは思わない。

プーチンが何もいわないから、ウクライナを、まるで血も涙もないロボット軍隊に痛めつけられる小国のように思うんだろう。
しかし戦争初期から西側は、ロシアの言い分にまったく耳を貸さなかった。
プーチンがどんなに説明や弁解をしたって、やっかましい、みんなロシアが悪い、ウクライナはせんぶ正しいの一点張りで、事実は曲解する、どちらともとれることはかならず自分たちに都合よく解釈する。
いくらプロパガンダ戦争だといっても、これじゃあ誰だってなにもいわなくなるさ。

親しい仲間のところに逃げ戻ったゼレンスキーさんは、英国やフランスの首脳と鳩首会談して、こうなったらレアアースを差し出すしかないというところまで追いつめられたんじゃないか。
問題は引き換えにウクライナの安全保障を引き出せるかどうかだけど、それは無理だ。
安全保障って、ようするにまたミサイルを提供するのか、平和維持軍を派遣するのか、それでは殺し合いをやめさせることにはならないではないか。
平和主義者のトランプさんは、プーチン大統領は約束を守る人間だと言い切った。
だからクリミア半島と東部4州を割譲すれば、戦争はこれ以上拡大しない。

わたしが引用したばかりの「極東ブログ」さんも、ロシアのヨーロッパ再侵攻はあり得るという立場のようだけど、ちょっと考えられないね。
仮にプーチンがウクライナに味をしめて、戦争が終わったあと、もういちどヨーロッパのどこか、たとえばバルト3国あたりに侵攻したとする。
これではトランプさんのメンツは丸つぶれだ。
いくらトランプさんが平和主義者だとしても、怒り狂ってまたNATOに復帰しないともかぎらない。
プーチンにすればロシアの平和が維持できればいいのだから、けっして少なくはない犠牲者を出すような戦争を、もういちど繰り返したいと思うだろうか。
ウクライナのつぎはヨーロッパだなんて騒いでいるのは、西側と、そのプロパガンダにまどわされているボンクラぐらいだ。

ウクライナを中立の立場に置くというのは、緩衝地帯ということで、ヨーロッパにとっても安全保障の役割を果たしていたんだよ。
ロシア、ウクライナ連合軍がヨーロッパに向けて進軍すれば、この監視衛星の時代に相手に悟られないわけがない。
いまは覇権主義や植民地主義の時代じゃないんだ。
世界は複雑にからみあっているから、ロシアにしても中国にしても、他国を強引に征服しようとすればかならずヤケドをする。
そんなくらいなら、自国の安全さえ確保しておいて、あとはひたすら繁栄に邁進したほうがいいに決まっているではないか。

トランプさんのケンカ別れは、つぎのステップに大きな影響を与えるだろう。
つまりこのままウクライナ戦争が終了すれば、台湾有事もしぜんになくなるはずだからだ。
ウクライナ戦争の結末を見て、それでも台湾人が戦争をしたいと思うだろうか。
殺し合いをするよりは、繁栄した大陸中国といっしょになるほうがいいと考えないだろうか。
始まってしまえば戦争から抜け出るのは容易じゃないけど、始まる前なら、それを踏みとどまるのは割合簡単だ。
このままで行けば、おそらく台湾有事など起こらない。
日本はふり上げた手の持っていき場所がなく、ハシゴをはずされてずっこける。

おかげでわたしも安心してあの世に行けるってなもんだよ。
あとは地球温暖化のほうが心配だけど、今度こそ世界が手をたずさえてこの国難、いや地球難に当たってほしい。

| |

« やりとりの追伸 | トップページ | フキノトウ »

揚げたてニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« やりとりの追伸 | トップページ | フキノトウ »