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2025年5月 4日 (日)

砂漠鉄道

昨夜はNHKのBSで「タクラマカン砂漠鉄道」という番組を観ていた。
これは見逃すわけにいかない番組で、というのは、わたしは以前にこのブログで中国紀行を連載していたとき、まだ未完成だったこの鉄道にも触れたことがあるからだ。

20250504

タクラマカン鉄道というのは、新疆ウイグル自治区のウルムチからカシュガルまで、タクラマカン砂漠を一周するように建設された鉄道をいう。
ほっておくとすぐに砂に埋もれてしまう砂漠の中の鉄道であるから、まるで鉄橋のような高い橋げたの上に線路が敷いてある。
青海チベット鉄道と並んで、わたしもいちどは乗ってみたかった鉄道である。
たまたま番組の制作が冬だったせいもあって、タクラマカン砂漠の雪景色というめずらしい映像が見られた。

そんなことはともかく、この番組を観ると、中国の鉄道建設の技術もなかなかあなどれない。
輸送が困難な砂漠のなかの工事なので、1万人もの作業員を動員し、パーツを現地で製造、組み立てながら建設していったのだそうだ。
山ばかりの日本ではトンネル掘削の技術が発展したけど、中国では砂漠に抵抗するために、砂の移動を止める新しい砂防技術も紹介されていた。
草方格といって、枯草を植え込んだ木製の枠を線路ぎわに敷きつめるのだそうだ(日本でも見たような気がするけどな)。

そんなことはともかく、中国政府が砂漠の少数民族の生活改善のためにひじょうな努力をしていることがわかる。
鉄道が敷かれたおかげで、交通の便がよくなって観光収入が増え、貨物をすばやく都会まで運べるようになったので、少数民族にまでネット通販に乗り出した者がいるくらいだ。
これでもまだ中国は少数民族を弾圧しているという人がいるかな。

そんなことはともかく、この番組のすこし前には、やはりNHKで「アメリカを目指す中国人」という、これはどっちか、といわなくてもプロパガンダとわかる番組があった。
「アメリカを目指す」と「砂漠鉄道」を並べると、一方で政治体制を非難しておいて、もう一方ですげえなあと思わせる。
これではNHKのスタンスがわかりにくい。
どっちがNHKのいいたいことなのか、アンタわかる?

そんなことはともかく、わたしがもっと若ければ、砂漠鉄道の全線を映像で紹介してYouTubeで儲けるところだ。
と思ったら、番組の中にこの鉄道を紹介しようという中国人カメラマンが出てきた。
先を越されたというわけだ。
わたしの場合、アイディアは湧くのに、金儲けではいつも他人に先を越される。
つくづく金儲けに縁のない男だなあと思ってしまう。

そんなことはともかく、あ、もうあとが出てこないや。
つまり日本の若者にどんどん世界へ出ていけといいたいわけだ。
日本みたいなせまい世界にとじこもっているから、鬱屈して、若い娘を殺して白骨死体になるまで放置する人間も出てくるんだよ。

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