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2025年11月12日 (水)

上海Ⅱ/大丸百貨店

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博物館でだいぶくたびれたけど、このままホテルにもどって寝たのではミーハーおばさんが納得しそうにない。
まだ時間は午後の4時ごろである。
どうせ浦東新地から地下鉄に乗れば、上海でいちばん大きな繁華街の南京路を通ることになるのだから、そこで下車して南京路をぶらぶらしていくことにした。

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南京路東駅でメトロを降りると、目の前の交差点かどが日系資本の大丸百貨店である。
その前の南京路は終日歩行者天国で、やっぱり人間というのは同類がたくさんいたほうが安心できるらしく、ここはいつでも中国人、欧米人、その他どこのウマの骨かわからない観光客で混雑している。
顔を見ただけではわからないけど、人々のなかには、日本の娘も多数混じっていただろう。
皮肉なことに、なんとか人口の一極集中を避けようとする中国政府の試みも、かっての租界という、中国にとって見せたくない歴史の魅力には勝てないようだ。
南京路のつきあたりが外灘で、租界を象徴する和平飯店の三角屋根も指呼の間に見える。

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交差点の角にある日系の大丸百貨店には、わたしも興味があった。
中国のデパートも日本と変わらないか、変わっているとすれば、どこがどんなふうに変わっているのか。
ファッション用品や家具、電化製品には興味がないけど、興味があるのは地下の食品売り場だ。
日本のデパ地下は、いまや海外からの訪問者もかならず訪れる名所になっているのだ。

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そういうわけで、おばさんと2人でデパ地下を見てまわった。
食料品、とくに海産物や野菜果物は、動物園や植物園を見るようなものだから、ナチュラリストもどきのわたしにはことさら興味があるもので、外国に行くとかならず市場を見てまわるのである。
地下は食料品モールになっていて、立ち食いレストランや、お菓子類の専門店もある。
全体に日本のデパートよりこじんまりしていて、野菜や魚介類の種類は少ないものの、果物の種類は多くて、わたしが名前を知らないものも多かった。
欧米人が見たら、プラスチックの過剰包装だと難癖をつけるくらい、きっちりラッピングされたものばかりだ。

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むかし聞いた話によると、中国では、とくに野菜は、近郊から行商にくる農民に鮮度でとても太刀打ちできないので、デパートも手を出さないと聞いたことがある。
物流網が発達し、若者もどんどん料理に手抜きするようになった現在でも、そんな風潮があるのだろうか。
しかし果物にかぎれば、広い大陸のくまなくから、さまざまな時期にさまざまな種類を集められるのだから、デパートのような規模の大きい店の独壇場だ。
そういうことかしらと疑問を発しておて、とりあえず写真をずらりと並べよう。

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5月に上海に行ったとき、中国の白酒(蒸留酒)の高いのにビックリしたけど、茅台酒などはあいかわらず高かった。
日本のウイスキーが外国で高価だというけど、中国の白酒もそうなんだろうか。
なにか生産を増やせない理由でもあるのかしら。
お米も売っていたのが、目下値上がり騒動の日本人の気をひくかもしれない。
「越光大米」というのはコシヒカリのことだそうだけど、日本で品薄だと思ったらこんなところで売られていたのか。

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食料品以外、大丸デパートはほぼ日本のデパートに準じるもので、中央部はふきぬけになっており、1階には女性向けのファッション用品、らせん状のエスカレーター(スパイラル・エスカレーターというのだそうだ)で階上に行くと、男性服や家電商品、子供のオモチャ売り場などがある。
日本人がとくべつに感心するようなものではないし、わたしも興味はない。

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大丸でべつに買い物をするでもなく、おばさんと2人で南京路の雑踏の中をうろうろする。
そのうちミーハーおばさんが求めるものを発見した。
彼女は日本を出るまえに、いかにもミーハー的な買い物に興味があったらしく、「青稚护手霜」という、ハンドクリームの店が有名だということを調べていた。
ちなみに“护”というのは日本の“護”と言う字の簡体字であるから、「護手」にクリームという意味の“霜”をつければ、手を守るクリームと言う意味になり、ナルホドと納得。
そんなもの、わたしはまるっきり興味がないんだけど、お付き合いと思って、おばさんにくっついたまま店に入ってみた。

店は青色で統一された、女の子がよろこびそうなきれいな店で、おおかたどこかの女性誌か旅行雑誌が取り上げて話題になったものだろう。
肝心のクリームは、メンタムみたいな金属容器に入っていて、蓋にいろんな花の絵や、小さな上海の風景が描いてある。
値段はたいしたことがないから、この街でのお土産にちょうどいいってことらしい。

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おばさんが買い物をしているあいだ、店内に腰をおろして待っていたけど、えらく時間がかかる。
あとで聞いたら、土産の送り先の性別や年齢を聞かれ、包装紙も好きなものを選べるようになっており、箱にきちんとリボンをつけてくれるので、持ち帰るまでにひどく手間がかかるのだそうだ。
そんなサービスは日本でもとっくにやっているし、それが人気のもとなのだろう。
中国がグローバル化して、先進国の売り方を真似したことも間違いないようだ。
おじさんには迷惑でしかないけど。

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じつはあとで田子坊という名所に行ってみたら、そこにも同じ系列のハンドクリーム屋があり、おばさんにいわせるとそっちのほうが、同じ商品でも値段が安かったそうである。
立地がよければショバ代が高い=ショバ代が高ければ商品も高いという、万国不変の法則は中国でもあてはまるようだから、買い物のために中国へ行く娘さんたちはご注意。
お店も田子坊のほうが空いていて、他の客に気兼ねしないで済んだという。

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