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2026年3月10日 (火)

上海Ⅱ/一大会跡

16a0 まだやってたんかいといわれそうな上海紀行。
安心しとくれ。今回が最後だ。
「新世界」からすぐとなりに「一大会跡」という、もうひとつの名所があったので、ついでにここも観ていくことにした。
一大会というのは“共産党第一次全国代表大会”の略である。
つまり中国共産党の発祥の地である。
この第1回目の大会に出席した有名人というと、日本人にも知られた名前では毛沢東ぐらいしかいなかったけど、ほかに日本に留学した知識人が多かった。
日本に留学して新しい世界を見た人々が主要メンバーだったのだから、中国の共産党の生みの親は日本であるという言い方もできるのだ。
太平洋戦争や日中戦争のまえに、上海には国民党と共産党以外にも軍閥や、列強や日本軍とそれらの国の間諜、マスコミ特派員やギャングの頭目や、新しいソドムの都市といううわさを聞きつけた男たち、その相手をする娼婦などさまざまな勢力が入り乱れた。
蒋介石すら戦前は本拠地を上海に置いていたのだ。
連合通信の記者だった松本重治の「上海時代」にそのへんの事情が詳しいけど、硬い内容なので、あいにくもういちど読み返す根性が消失した。

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一大会跡は赤レンガの倉庫のような建物が並んでいた。
すぐまえに池があり、その向こうに一回目の大会のころにはなかったはずの高層ビルが並んでいる。
さすがに国家の精神的支柱である記念館で、あたりにゴミひとつ落ちてない。
現在の中国共産党は資本主義政党と変わらないし、その一回目の大会跡といわれても感じるところは、わたしにはなにもない。
共産党にとっては聖地だとしても、わたしみたいなノンポリにはぜんぜん価値を見出せないところである。
中学生たちが団体見学に来ていたものの、お付き合いして入館しようという気にもなれなかった。
くったくのないしゃべりに興じるる彼らをみてると、共産党の聖地といわれてピンと来てないように見えた。
彼らにとっても共産党という名前は古いフォークソングのように、徐々に関心の薄れてゆくものだろう。

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一党独裁を目のかたきにするココログのイヴァン・ウィルさんみたいな人もいるけど、いちばんの問題はその指導者がどんな政治をするかだ。
ネズミを取りさえすれば、それが白猫でも黒猫でもよい猫なのである。
じっさいに国民が豊かで幸せになっているなら、民主主義のたてまえ通りに(アホな)国民に選ばれた議員の代表(の早苗ちゃんが)が国民を戦争にひっぱろうという日本と、どっちがいいだろう。
わたしは20年〜30年前の中国をじっさいに見てきてつくづくそう思う。
第一大会跡の上海の空はくっきりと澄んでいた。
よく晴れた紺碧の空を見て、この国は、とにかく排気ガス公害は阻止したと思うしかないし、それもトップダウンでものごとを決められる一党独裁の成果としか思えないのだよ。

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繰り返すけど、指導者が国民のための政治をしているなら他人が文句をつけるべきではない。
白猫でも黒猫でもネズミを取ればよい猫だというのは改革開放を始めた鄧小平の言葉で、彼もその言葉も現代っ子の中学生たちは忘れつつあるかも知れないけど、中国は日本をさしおいてあらゆる部門で世界の大国になりつつあるのだ。

17c1 終わりにケシカラン話をつけ加えておくと、帰国日に錦江飯店から空港までタクシーを呼んでもらうと、ホテルのドアボーイが200元ですけどいいですかと聞く。
そんなもんだろうと思ったからOKすると、いまここでわたしに払ってもらえますかという。
これでピンと来た。
やっこさん、知り合いのタクシーでも斡旋して、いくらか小遣い稼ぎしようというのだ。

やがてやってきたのはメーターのついてない自家用車だったから、予想通りだった。
ホテルの近くで友人の車が待機していて、空港までの客がいると、つねにこうやって料金をドアボーイと分け合っているのだろう。
しかし200元なら法外というほどでもない。
到着して別料金を請求されたら・錦江飯店の名を持ち出してゴネてやるつもりで、そのまま空港に向かった。
こういうこともよくあると、人生のベテランのわたしはいちいち騒がない。
ただし、途中で事故でもあったら傷害保険が効くかどうかわからないから、あまり他人には推奨はしない。

空港までは好天気で、とうとうこの旅では最後までいい天気にめぐまれた。
最後にケシカランことはあったけど、これでわたしの最後の中国旅行は(たぶん)終わりである。
もういちど行きたくてうずうずしてるんだけど、最近は脳梗塞まで体験してしまって、もはやミーハーおばさんも付き合ってくれそうにない。
ただみなさんにわかってほしいことは、わたしは中国が好きで、その国が日本とおだやかでない関係になることを望んでない。
関心を持ってこの紀行記を読んでくれた人たちも、ほとんどが歴史や文学から中国に関心のある人だと思う。
オレは水滸伝が好きだ、三国史を読んでいる、中国齬の勉強をしているというあなた、ことさら日中間の対立を煽ろうという日本政府(とNHK)に怒りを感じないかね。
たとえばこのブログにときどきコメントをつけてくれるHiroshiさんなど、彼は中国に知り合いがいるらしいし、情報を得るにも有利な立場なのだから、もっと強く日本政府とマスコミの方針に抗議してほしいね。
いつまでも自分の学歴を自慢するだけのかまってちゃんのひとりじゃ何も変わらんよ。
いつまでも。わたしひとりに代理戦争をさせないでほしい。
わたしはあなたたちの子供のために、世界が仲良くあってほしいと念じるからこそ、いつも公共放送にいちゃもんばかりつけてんだよ。

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