マンガの技法
『江口寿史さんの記念イラスト、柏市が公開中止を決定』
これは今日のSNSの見出し。
江口寿史さんといえば制作した絵がトレースされたものだったと言いがかりをつけられて非難の的になっているマンガ家だ。
またなにも知らない素人がつまらないいちゃもんをつけているなとしか思えない。
わたしは漫画家をこころざしたことがあるので知っているけど、トレースというのはマンガを描くうえで避けて通れない立派な制作技法である。
わたしの尊敬する宮谷一彦さんの作品にはスクリーントーンを何枚も重ねてまるで写真ではないかと思えるような細緻な背景がたくさん出てきたけど、あれもオリジナルの写真があってそれをトレースしたものだろう。
つげ義春さんの「ねじ式」でさえ、写真をトレースした部分があることがわかっている。
田柄水疱や手塚治虫、清水昆さん、近藤日出造さんまで遡れば、古いマンガ家のなかにはペン1本で、無から有を生じるようにどんな絵でも描いてしまう名人もいたけど、現在のように絵の心得もないようなサラリーマン漫画家が増えている時代にはトレースは必要な作画技法だと思う。
ちなみにわたしは江口寿史さんの絵は好きではない。
そんなことはさておいて、いちばんの問題は正義づらしてなんにでもいちゃもんをつけて喜んでいるアホどもだよ
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