最近よくわたしのブログにコメントをつけてくれるHiroshiさんから、今度はコメントではなく、長い反論のようなものがついた。
どれどれと拝見させてもらったけど、最初に「今朝のWorld Newsから」とあって、英語に堪能なお年寄りらしい。
ただ、他のサイトへのリンクや記事がごちゃごちゃと引用されていて、どこからどこまでがわたしへの反論なのかわかりにくい。
それで反論と思える部分だけを抜き出してスッキリさせてみた。
下の太字部分がそれだけど、間違っていたらまたHiroshiさんに訂正していただきたい。
先日、マスコミとは異なる視点をいつも展開されている。「酔いどれ李白さん」のblogに、その根拠となる情報源について質問した。
http://libai.cocolog-nifty.com/oosawamura/2024/12/post-afc94b.html
残念ながら、それらについての回答は得られなかったが、同氏の返事として彼の口癖の1つが「自分の頭で考える」ということみたいだ。
http://libai.cocolog-nifty.com/oosawamura/2024/12/post-e68246.html
http://libai.cocolog-nifty.com/oosawamura/2024/04/post-da72af.html
それはまさにその通りで、できるだけそうしたいと常々考えていることだが、問題はその基礎となる信頼に足る情報をきちんと得られているかどうかだ。
今回は『おもての報道ばかりではなく、報道の背景やSNSの映像などを注視して』と書かれていたが、背景を知るにも信頼に足る情報が必要だし、SNSに至っては「あまり信頼できない」というのが率直なところ。
そもそも断片的映像で真実がわかるはずはないし、最近はフェイク動画にも注意しないといけない。
それで思い出したのは、誰も旧ソ連の崩壊を予想もできていなかった時点で、それをいち早く正確に予想した。E. Toddを例に挙げたい。
⚫️E.Toddの記事A
⚫️E.Toddの記事B
彼は旧ソ連の官製メディアの報道や欧米マスコミの情報ではなく、単に幼児死亡率と平均寿命の動向、死亡原因などを元にソ連崩壊を誰よりも早く、かつ的確に予言した。
⚫️フランスの乳児死亡率のグラフ
「ソ連その現在の危機」
⚫️ソ連の乳児死亡率のグラフ
誤解のないよう断っておけば、別に私は「酔いどれ李白さん」の意見に反対ではないし、むしろその視点を尊重し、参考にしたいと思っているくらいだ。
しかしそれには、その基礎となる情報の正確さ、信頼性、基準性を知りたいと感じている。
…過去半世紀、自然科学で飯を食ってきた者として、いつも心がけていたことは「数字ナンボ」、「データー至上主義」そして何より重要な心がけとして、「自分の仮説に拘らない」 という点だ。
しばしば人が、その人のイデオロギーや嗜好で自分の考えが影響を受けていることを痛感している者としては特に重要だと考えている。
幸いなことに、リタイヤしてかなり時間が経つが、半世紀の間に世に問うた論文の1つも今のところ否定も修正もされたことはない。
『仮説は修正される為にある』を信条にしていた者にとって、そのことは「幸い」だとすら思っている。
以上で、このあとは「韓国の混乱に学ぶ」という別の話題になってしまうから、わたしへの反論ではないみたいだ。
さて考えてみよう。
彼は「それらについての回答は得られなかった」と書いているけど、わたしはそれらへの回答のつもりで書いたのだから、“得られなかった”といわれると、残念に思うしかない。
“問題はその基礎となる信頼に足る情報をきちんと得られているかどうか”とか、“断片的映像で真実がわかるはずはない”いう文言もある。
たしかにマスコミやSNSを鵜呑みにするのは危険で、わたしもそのことはつねづねいってきた。
だからわたしは氾濫するデタラメの中から、どれが正しいものか吟味しているつもりである。
断片的報道だって、ひとつではなく多数の断片を継続的に見続けていれば、おおよその事実がわかるということは考えないのだろうか。
「枯渇するするといわれているミサイルで、ウクライナのインフラを盛大に攻撃していました」
「モルドバではウクライナ戦争のあおりで、ロシアからの天然ガス供給が止まるのではないかと不安視する報道もありました」
というような情報は、あのNHKが報じたものであり、SNSでも報じられていることを確認したうえで書いたものなので、これが信じられないというなら、参考にできる情報などひとつもないということになってしまう。
このように報道の真偽についてはきちんと検証し、そのうえで“自分の頭で”考えているつもりなので、Hiroshiさんの意見には納得できかねる。
むしろ彼のほうが、E.Toddなる人物の書籍を素直に信じてしまう人のようで、有名人やNHKの意見なら見境なく受け入れてしまう、“考えない人”ではないだろうか。
ところでE.Toddというと、ロシアを擁護するめずらしいブロガーのひとりである大地舜さんが、よく引用しているエマニュエル・トッドと同一人物ではないか。
だとすればいま欧米の衰退ということを分析しているらしいから、そのうち西側先進国が衰退することも確実らしい。
しかしこんなものは予想のうちに入らない。
アメリカが衰退することは、わたしみたいな素人や、アメリカの大学生でも予想していることだ。
Hiroshiさんはなんのつもりか、1974年(いまから50年前)ごろの乳児死亡率のグラフを引き合いに出しているけど、そもそも医療体制の完備したフランスと、遅れていたソ連を比較するのは、アメリカとアフリカを比べるようなものじゃないか。
E.Toddの本は読んでないから知らないけど、そんな古い時代の死亡率で、国家の衰退を論じようという姿勢には疑問を感じてしまう。
ゴルバチョフが登場し、ペレストロイカが始まってからの当時のソ連を知る人なら、E.Toddの書籍を参照にしなくても、そのうちロシアが行きづまるであろうことは容易に予想できたはず。
そうやってやたらに他人の意見・グラフを参照する人が、自分のことになると、発表した論文が「半世紀の間に世に問うた論文の1つも今のところ否定も修正もされたことはない」という。
肝心の論文を見たことがないからなんともいえないけど、もうすこし謙虚さがあれば、これも自分の考えが正しいからではなく、まわりから相手にされてないからかも知れないと思えないんだろうか。
いったいこの人の論文てなんだろう。
自然科学が専門だったらしいから、日本のモグラの住宅事情についての考察なんてものだとしたら、そもそも関心を持つ人がいないのも当然かも知れない。
わたしのブログだっていつ炎上するかとヒヤヒヤしているのに、否定も修正もされた例しがなく、Hiroshiさん以外にまともなコメントもつきやしないのである。
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