孤独のつぶやき

2018年8月13日 (月)

悲しき高齢者

何者かがひしひしとわたしを包囲して、孤独へ孤独へと追いやっているような気がする。
おい、どっか旅行に行かないかと知り合いを誘ってみても、ここんところ百発百中で断られる。
これはなにかの陰謀ではないか。

そんなことを思いつめると、これは芥川龍之介の「歯車」みたいになってしまう。
これが昂じると、包丁を振りまわしたり、まっ裸で市内を走りまわることになり、オカルトにあと一歩だ。
すこし冷静にならなくちゃ。

考えてみると、わたしのトシで旅行にうつつを抜かしているほうがおかしいのだ。
このトシではみんな老後のことを考えて、貯蓄にはげむとか、浪費をひかえてみみっちく生きることに専念するのが当然で、わたしみたいなのはやっぱり異常なのだ。

ひとり旅の好きなわたしは、旅先でよく、やはりひとり旅の高齢者に出会う。
彼らもけっして孤独を愛している人ばかりではなく、若い彼女でもいれば、それといっしょに来ることを望んでいるに違いない。
しかし高齢者といっしょに行こうというのは、せいぜいくたびれた古女房か、あるいは神経痛に悩んでいる老人ホームのお仲間ていどで、できることならこっちからお断りしたい相手ばかりである。

だからわたしなんぞは幸運と思わなくちゃ。
わたしのトシで、いまもなお夢や希望を持ち続けていられるなんて。
欠点があるとしたら、夢の比重がますます増えていて、じっさいにお出かけする機会がどんどん減っていることだな。
今日なんか、葛西の水族館に「夜の魚たち」という企画を見に行こうと思ったら、激しい雷雨でとうとう行きそびれた。

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2018年8月 7日 (火)

ウナギの未来

ネットに、日本のファーストフード店で、絶滅危惧種のヨーロッパ・ウナギを使った蒲焼きを出しているのが問題だという記事があった。
なんでもDNA鑑定をして原産地がわかったのだそうだ。
ただでさえ数が少なくなって問題になっているウナギではないか。
完全養殖はまだ無理みたいだし、これではますますウナギが値上がりすることは間違いない。

そういえばうちの冷蔵庫に、またスーパーで買ってきた1980円の蒲焼きが入っている。
3つに切って3回分のうな丼にするつもりだから、まあ、そんなに驚くほど高いわけではない。

でもこのネット記事を読んで、これは確実な利殖方法ではないかとひらめいた。
スーパーの蒲焼きを冷蔵庫に20年も保存しておけば、そのころにはいくらになっているだろう。
とはいうものの、わたしはそんなに生きていられないから、このアイディアは他人に無償で進呈することにしよう。
だれかやってみる人はいないか。
20年が限度だぞ。
それ以上は完全養殖が成功しているかもしれないから、保証しません。

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2018年8月 5日 (日)

日本の味覚

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YouTubeなんかを見ていると、日本の食べ物の美味しさに感動している外国人が多いのにびっくりする。
おまえら、いままで何を食ってたんだといいたくなるワ。

日本の食文化がほめられるのはわるい気がしないけど、それがあまり世界に広まるのも困ったもんだ。
中国なんかむかしはマグロを食べなかったのに、その味に目覚めて、なにしろあちらは14億だから、こうなると資源の奪い合いで、マグロが値上がりするのも当然だ。
ウシやブタが禁忌という国はあっても、マグロを食べていけないという宗教はないから、寿司や刺身の味を、ヒンズー教徒やイスラム教徒が知ったら・・・・
そういうものの好きなわたしはおもわず戦慄してしまう。

こんな問題で頭を悩ませているうち、ふと気がついたこと。
世界の3大料理というものがあって、おおむねフランス料理、中国料理、そしてケンカにならないように、ヨーロッパとアジアの中間にあるトルコの料理ということになっているらしい。
美女と美食は権力者のもとに集まるのがフツーだから、ルイ王朝や唐王朝、オスマントルコなどの長い王朝が続いた国に、美味しい料理が発達するのは当然といっていい。

ところが日本だ。
日本だって徳川幕府が長く続いたけど、これが世界でもめずらしい質素倹約を旨とする政権で、とてもじゃないが世界に誇りうる宮廷料理なんか発展しようがなかった。
考えてみると、寿司にしても刺身にしても、オデン、蕎麦、テンプラ、タコ焼きにしても、日本の美味しいものというのは、ほとんどが庶民のあいだで発達したものばかりではないか。
それがいまや世界中の観光客をひきつける。
こんなふうに庶民が自分たちの食べ物を、国の代表的味覚にかつぎあげた国がほかにあるだろうか。
うん、日本の庶民の繊細さはこういうところにもあらわれているな。

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2018年8月 4日 (土)

よみがえる景色

失われたものは2度と帰ってこない。
たとえばわたしの記憶にある郷里の田園風景や、幼いころに通った小学校の校舎など。
写真でも撮っておけばよかったと思っても、たいていは手遅れだ。
そんなむかしでなくても、わたしたちの周囲で、大型店の進出ですたれた商店街、景気の変動に乗りおくれて身売りした工場、新たな開発のおかげで埋め立てられる山河など、見なれた景色の消滅は現在進行形のかたちで進んでいるはず。

失われたものが帰ってくる場合もないじゃない。
たとえば原発事故で立ち入り禁止になった福島の村。
人がいなくなればたちまち草ぼうぼうで、イノシシやサルの跋扈する縄文の景色の復活だ。
でもこれは特殊な例で、縄文時代にわたしが生きていたわけじゃないから、自然愛好家としては興味があっても、ノスタルジーを感じるわけではない。

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となりの農家のおじさんが亡くなって、その家とまわりの樹木が一掃され、いまそこはがらがらの空き地になっている。
ところがグーグルマップをのぞいてみたら、その家が2015年当時のまま残っていた。
ほうっておくといつまた最新の画像に更新されないともかぎらないから、この農家のありし日の写真をこのブログに貼っておこう。
大沢村で生まれた人が30年ぶりにふるさとに帰ってきて、あれ、このへんにはこういうふうな家があったはずなのにと面喰らった場合、このブログが彼の記憶のよすがになるかもしれない。

自分の家のまわりの景色がどんどん失われていくとおなげきの詩人がいたら、グーグルマップは思い出のアルバムにもなる。
わたしなんか、せいぜいこの半年くらいの変化なのに、もう失われた農家に郷愁を感じているのだ。
写真に白い車が写っているけど、ちょいと買い物に出かけるたびに見かけた古いトヨタである。
この車か稼働しているのを見たことがなかった。

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2018年8月 2日 (木)

やわらかい軍隊の2

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また 「海外の万国反応記」 からの写真だけど、日本の軍隊ってよっぽどヒマなのねと思われてしまいそう。
ま、実力はやってみればわかるけど、やってみるのもナンだしなあ。
さすがにこんなの、わたしらのころにはなかったぞい。
中東やアフリカに派遣されたら、テロ組織も思わず見上げてしまうんではないか。

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プールにて

先日またプールで泳いできたんだけどね。
最近のプールにはウォーキングコースというのがあって、泳ぐのではなく歩く人専用コースが作ってある。
水中では重力がかからないから、腰の病気をかかえた人でも足の運動ができるということで、これはまあいいことだ。

もういいトシのわたしが、泳ぐのにへこたれて、ウォーキングコースを行ったり来たりしていたときのこと。
コースにほかの人がいないのを見計らって、最後の10メートルは平手をきってすいすいと泳いだ。
プールのへりにたどりついて顔を上げると、すぐ上に監視員が立っていて、まず発した言葉が
「お客さま、本日はご来場ありがとうございます」だって。
ここは公営プールだから、わたしはお客さまではないぞ。
むしろ、できたばかりの豪華なプールを、ホテルや遊園地のプールなんぞに比べれば、はるかに安い料金で使わせていただいている一般庶民だ。
ええ、感謝しています、こちらこそ。

彼のほんとうの用事というのは
「こちらはウォーキングコースとなっておりますので、泳ぐのはご遠慮下さい」というものだった。
「おっさん、ここで泳ぐんじゃねえよ」といわれるよりはいいけど、なんてまあ、ご丁寧な。
こういう言葉使いをするようにと、マニュアルで規定されているんだろうけど、わたしにはとても真似できない。
「お客さーん、ここで泳がれちゃ困ります」じゃいけないのか。

日本にやってくる外国人が、みんな日本のホテルやレストランの丁寧なおもてなしに感動するらしいけど、そのかげにますますこういう人間味の感じられない、ロボットみたいな対応が増えているんだろうなあ。
病院でもそうだ。
「患者さま」だなんて、え、こっちを馬鹿にしてんのか。
医者なら医者らしく、ふんぞりかえって、きみ、ピロリ菌も大腸ガンもありゃせんよ、安心していいといわれるほうが、なんぼ幸せを感じるかわからない。

アメリカではマクドナルドの店員が、暴言を吐く客をぶっとばしたって事件があったそうだ。
そりゃ客のほうが悪いと、ぜんぜん問題にならなかったというから、あちらの市民意識のほうが高い。
相手にへりくだった言い方をされてうれしがっているアナタ。
そりゃ自分がますます矮小化していることの証明でしかない、ということにさっさと気がつかんかね。

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2018年7月27日 (金)

ウナギ

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いまや庶民の手の届かなくなったウナギの蒲焼きだ。
いまわたしの部屋の冷蔵庫の中にある。
これひとつで1980円だ。
古い人間のわたしは知っているんだけど、同じものがかってはこの1/3の値段で買えた時代もある。
さすがに買うのに躊躇した。
でも考えた。
ウナギというのは脂っこいので、丸ごと食べるとしつこすぎる。
半分づつ食べれば、コスパとしても半値だし、3回に分けてウナ丼にすればますますコスパは下がる。
ネットの情報によると、最近ウナギなしでタレだけをかけたウナ丼というものも販売されているらしいから、けっして無謀な試みではない。
貧乏人の発想には、ときとして驚くほど斬新なものもあるのだ。

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2018年7月26日 (木)

寄付

金髪の若い女の子からメールがきた。
申し上げにくいお願いですがだって。
申し上げにくいってのはナニが申し上げにくいんだって、男ならだれでも興味を持つ。

ウィキペディアから寄付のお願いだった。
何年かまえに300円寄付したのが、親切なヒトってことでデータに残っちゃって、またお願いしてきたらしい。
べつに300円くらいだからかまわんけど、わたしの世代ってのはこういうネット振り込みに不信感があるからな。
最近はマイクロソフトのロゴを使ったインチキセールもあるみたいだし。

彼女にいわせると、ウィキペディアに寄付するのは、利用者のうちの1パーセントだそうだ。
でも相手は世界規模で活躍している有名サイトだから、1パーセントが300円でも、これはでかい。
そんなもん、オレが寄付しなくてもだれかがするだろう。
そう思うでしょうが、と相手はなかなか人の心理を読み取るのが上手だ。

他人よりウィキペディアを積極的に利用していると、へんなところに自負を感ずる当方としては、また寄付をせざるを得ないよな。
うん、300円だけ。
世界にウィキの利用者が何人いるか知らないけど、わたしのような存在が、非営利組織としての彼女たちのミッションを守っているのだという、ささやかな自己満足のために。

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2018年7月25日 (水)

古い感想

中国のネット掲示板を翻訳した日本語の掲示板を読んでいたら、「なぜ日本軍は戦争中に故宮を破壊しなかったのか」という記事に出会った。
わたしは自分なりにその答えを持っているので、わたしならどう答えるかと自問自答してみた。

Pekin

わたしの答えとしては、日中戦争のころの日本軍は、一般兵卒はともかくとして、将校以上の軍人なら、中国の歴史に尊敬の念を持っており、歴史的建造物の貴重さをよく理解していたからと答えるだろう。
中国人からは、満州国と故宮を結びつけて、皇帝溥儀の住まいだった故宮を、日本軍が破壊するはずがないという意見もあった。
それも間違いではないと思うけど、いまわたしは日中戦争のさなかの昭和13年に出版された「戦跡の栞(しおり)」という本を自炊(電子化)したばかりだ。
これを参考に日本軍の北京入城について考えてみよう。
添付した画像は北京に入城する日本軍。

この本は日中戦争の初期、日本が快調に大陸に兵を進めていたころ、日本の将兵に戦争の進捗状況を、もっぱら日本軍の勇猛果敢ぶりに重点を置いて書かれたものだけど、あわせて中国各地の歴史的名所の説明もしてある。
北京の項では故宮、紫禁城を始めとして、北海公園、頤和園、天壇など、現代の旅行ガイドブックにもひけをとらない詳しさだ。
血なまぐさい戦争の描写さえなければ、まるで日本軍が団体で中国観光をしてるんじゃないかとさえ思ってしまう。

文学作品をひもとくまでもなく、かっての日本のオピニオン・リーダーにとって、中国の知識は必須の教養だったはず。
この本の最初に関東軍の参謀として知られた板垣征四郎の揮毫、寺内寿一陸軍大将の序などが寄稿されているけど、漢文漢籍の素養がなければとても書けるものではない。
部下に書かせたんだろうという人がいるかもしれないけど、これを買って読む兵士だって、それなりの知識がなければ読めるはずがないから、やはりこの本からは、日本人のなみなみならぬ中国への愛情が感じ取れるはずだ。
戦争末期ではそんな余裕もなくなったけど、少なくとも戦争の前半では、日本軍は故宮を破壊するような非常識な軍隊ではなかったと思う。
ずっと後世になってから現れた紅衛兵のほうがよっぽど乱暴だゾ。

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2018年7月24日 (火)

承子さん

まだ暑いけど、こんなときには一服の清涼剤的記事だ。
高円宮家の長女である承子さんが結婚するらしいとか。
こういうさわやかな話題は、猛暑の夏にぴったりだ。
ところで承子さんというと、皇室史上最凶のビッチ、性欲女王、ロイヤルゴリラなんて異名を持ち、茶髪でタトゥーを入れてるとか、性病をもらったとか、あんまり、というか、ものすごい噂ばかりの人らしい。
これのどこがさわやかなのといわれてしまいそう。

でももちろんわたしは、わたしの所属する変人同盟の名誉女王として、彼女の生き方に満腔の敬意をささぐるものである。
だいたい外国のヒトから見ると、日本の皇室って、立派でつつしみぶかくて尊敬に値するけど、その一方で気のドクなくらい規則やしきたりにしばられて、前途有望な才媛をノイローゼにしてしまうくらい、窮屈な生活を強いられてんだろうなあって思われてんじゃないだろうか。

いやいや、そんなことはありません。
日本の皇室だって、英国王室に劣らないくらいいいかげんで、いや、自由にあふれているところなんでと、承子さんにはその生き証人になってもらわなくちゃ。
でも世間には皇室にむやみに反感を持つ人が多いから、彼らはきっと、オレたちの税金で好き勝手なことをするなというだろう。
そりゃ皇室全員が反社会的なことに熱中しちゃ困るけど、中にひとりぐらいは規格外れがいたっていい。
それこそが日本の皇室ってのはお人形さんじゃない、生きた人間なんだを証明しているように思える。
わたしみたいな人間は後ろからささえられている気分にもなる。

常識やたてまえにこだわる人間は猛暑の東京に捨て置いて、うん、これは暑い夏にふさわしいさわやかな話題ではないか。
ムリかしら。
よけい暑くなるかしら。

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